彦星とxxx
2011/09/28(Wed) 23:46
ねえ、君は一体合切この感情を知っているのかな。知っていたら教えて頂戴。
君のその淡い灰栗色の短い髪が風に靡く度にもやもやって、うにゃうにゃって。そこにぐちゃごちゃしている何かが入るんだ。特に、胸のあたりがざわつくということかな。喉がひりひしと締め付けられたように上手く呼吸ができないんだ。いざやっとの思いで口を開いてみようか。だとすればほら、心無しに零れ落ちそうになるもの。慌ててそれを作り出す舌を噛む。
一種の病気なのだろうか。だとすれば早く医者に診てもらわなければ。
「あぁ、奇遇ですね喜多さん」
そうだね。やはり医者よりも、もっと安心で手頃な君が側にいたや。
「やあ神童君、ご無沙汰だね。なんともこれこそ、運命というものなのかな」
(ほんとうは君をずっと待っていたんだ)
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気持ち喜多拓