1年生をも交えて始まった新生誠凛バスケ部。
相田は1年生の実力をじっくり観察していた。
ふと観察していて違和感を覚える。
人数が少ないのだ。
黒子と同じ帝光の強面な顔を持つ彼が。
「ねぇ、黒子くん。久遠くんは?」
「久遠くんなら今日部活お休みすると言って4限目終了して帰られました。カントクに見せて欲しいとメールがあったんです」
「はぁ〜?帰ったぁ?」
黒子は体育館のステージに置いてあったタオルと一緒に携帯を持って操作し、休む旨が書いてあるメールを相田に見せる。
相田は呆気にとられながら携帯を受け取り画面を見る。
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From 真白くん
To 黒子テツヤ
Sub カントクへ
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黒子へ
今日昼からの授業と部活休む。
このメールをカントクへ見せて欲しい。
カントクへ
いきなり休んでしまってすみません。
ちょっと訳があって休みます。
あまりないようにはしますが、度々休むかもしれないことを予め伝えます。
理由はいずれは話します。今は話せません。
明日はちゃんと部活にでます
―END―
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相田は無言で携帯を黒子に返し1つため息をつく。
「ったくどういう事よぉぉぉ〜!!黒子くんに言う前に私に言いなさいよっ!」
「真白くんも直接伝えたかったそうですがメルアドを知らないし、急な用事だったようで」
「全く。黒子くんは久遠くんが休む理由知ってるの?知ってるなら教えて頂戴」
「・・・完全にとは分かりませんが大体予想できます。が、おしゃべりな僕でも喋る事はできません。こればっかりは真白くんの口から直接言っていただかないと」
黒子の言葉になおさら機嫌を悪くした相田は部員に今やっているメニュー3倍を命じた。
日向たちは反論するが5倍にするか、と脅しをかけられ大人しく3倍のメニューをこなす事を了承する。
「真白くん・・・」
黒子は体育館の出入り口を寂しそうな瞳で見ていた。
無事に帰ってくるのだろうか、と不安を込めながら。
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