「やっぱり真白くんだったー!久しぶりだねぇ〜」

「なんでアンタこんな格好でこんな所にいるのよっ!?」

「沙月・・・奏・・・?」


Lockで一緒の中学生コンビが元気よくこっちへ走ってくる。

俺の頭1分ぐらい小さい奏は俺を正面から抱き締め、沙月は俺の頭をぐしゃぐしゃにする。

なんでここにいるのかってむしろ俺が聞きたい。


「なあ、黒子。あの可愛い子たちは誰だ?久遠の彼女か?」

「知りません・・・というか僕、真白くんの交遊関係って全く知らないんです」


それどころか上にお兄さんがいることと病院へ通ってる事ぐらいしか真白くんについて知らないんです、と黒子が先輩たちに無表情のまま言った。

その事を聞いて先輩たちは驚きまじまじとこっちを見る。


「部活の練習試合だったんだ」

「へー。そういえば高校入って部活入ったって言ってたけど本当だったんだ」

「真白くんの小ささが際立ってるね!可愛いよ!」

「奏・・・それは俺を貶しているって思えばいいのか?」


ちっ違うよぉ〜と奏は頭がとれるんじゃないかと思うぐらいブンブンと左右に振る。

沙月はなにか思い出したようにおもむろに鞄に手を突っ込み大きな茶封筒を俺に差し出す。


「そ・・・じゃなかった明日病院で検査だって。ここに注意事項と明日受ける内容あるから」

「はぁ〜・・・わかった」


検査、は俺限定の隠語で捜査の事。

明日は部活休まないといけないのか・・・。

カントクからの眼差しがビシビシと感じられるのはこの際ほっておこう。


「んじゃ後は頼んだわよ。奏行くわよ」

「あいよ!沙月ちゃん!じゃあ真白くんバイバーイ!」


またねーと大きく手を振る2人を見届けた後、俺に待ち受けていたのは今まで経験した事のないほどの質問責めだった。


(あの子たち誰!?というか関係性を教えて!)

(明日病院なんて聞いてないんだけど、どういう事かしらね、久遠くん)

(・・・あの方たちもですか?)

(・・・一応)


脆い光と影の関係、そして全く知らない白の事。




 




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