その次の日俺と黒子はカントクに本入部届けを貰いに行った。

黒子の影の薄さに驚いていたがすんなりと入部届けの紙を渡される。

ただし受け取るのは月曜日の8時40分、屋上でと指定をされたが。

ん?あの時間って確か・・・



「ふふふ。待っていたぞ」

月曜8時40分少し前。

カントクは何処かの悪役のような顔をして腕を組んで待っていた。

案の定、全校朝礼前の時間で。

嫌な予感しかしないのは俺だけだろうか。


「言っておく事があるわ。去年主将にカントクを任された時に約束したのよ。全国目指してガチでバスケをやること!もし覚悟がなければ同好会もあるからそっちへどうぞ!」


カントクは火神たちがどれだけ強いかは今までの練習、そしてミニゲームを見てきて十分理解はしている。

ただ、その中で真面目にダラダラと練習したところで上達はしない。

だからこそいかに目的目標を高く持ち日々を過ごすか、そしてその目標を達成するという意思の強さ。

それをカントクは見せて欲しいのだと言う。


「んで今ここから!学年とクラス!名前!今年の目標を宣言してもらいます!」


去年カントク含め2年の先輩は全員したという。

しかもできなかったらここで全裸で好きな人に告白するとか鬼畜にも程がある。

火神は余裕と言ってフェンスに立ち大きく息を吸い言葉を発する。


「1−B5番!火神大我!キセキの世代を倒して日本一になる!」


校庭にいる全校生徒はザワザワと騒ぎ、屋上を見て指を指す。

さてと。全裸で告白とか困るから行くか。

火神の隣に立ち、俺は言う。


「1ーB6番。久遠真白。あのバカ共を殴って先輩たちを日本一にする!」


バカ共とはもちろんキセキの世代の我が儘野郎のことだ。

カントクは次はいないの〜と怖気ついてる3人を見る。

あれ、黒子は・・・


「すいません。僕声張るの苦手なんで拡声器使っていいですか?」

「い、いいケド」


黒子が宣言する前に先生が屋上にやってきてまだ何も言っていない黒子含めてその場にいる全員が怒られた。

しかも俺なんかは生徒指導室行きだ。

殴る、という表現が良くなかったのか何もしてないのに反省文なんか書かされた。

それを見た火神が笑ったので火神をまず殴る事にする。


またその次の日。

校庭には「日本一にします」と書かれた校庭文字があった。

それは謎のミステリーサークルとして誠凛高校七不思議の1つになった。





(黒子、お前名前書き忘れただろ)

(ええ。すっかりです)

(でもまあ、カントク分かってくれたんだしいいんじゃないか)

(そうですね・・・さ、真白くん。練習行きましょう)


誠凛バスケ部1年始動!




 




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