82対81で秀徳に勝利した俺たち、誠凛。

これで俺の転校話もなくなったわけだが、今度は別に問題が起きた。


「さ!帰ろうか!」

「いやちょ・・・ゴメン。マジ待って。2試合やってんだぞ。しかも王者」

「んなテキパキ帰れるか」

「あ、ごめん」


俺たちの体はバッキバキのゾンビ状態。

火神なんか立ち上がることもできないみたいだ。

ざまぁ。むしろそのままくたばれ。


控え室にずっと居れないからと一番近い店で祝勝会をやることにした。

立つことができない火神をジャンケンで負けた黒子がおぶり、重さに耐え切れず盛大に落とした。

ぷっ。マジでざまぁ。

まず火神をおぶるのに20cmぐらい体格の違う黒子をジャンケンに入れたのが間違いだろ。

ん?俺?もちろん全力で拒否した。

当たり前じゃん。自ら変態に近寄るなんて自殺行為だろ。


「ここでいいんじゃね?」

「よーしお前ら入るぞー」

たまたま見つけたお好み焼き屋さんに入る。

結構大きいし入りきるだろう。


「すいませーん・・・て」

「歩さん!?」

「ぎゃあああああでたぁぁぁあ」


まさかの黄瀬との再会。

黄瀬は現実には見えない尻尾を大きく振って俺を抱きしめる。


「こんなところで会えるなんて運命っスね!こりゃあもう天からのお告げっスよ。さ、行きましょう」

「おい待て。どこに行くんだ、どこに」

「え?ラブホに決まってるじゃないですか。もしかして歩さんの部屋に上げてくれたりするんスか?それはそれで嬉しいんでどっちでもいいっス!」

「いやあああ笠松先輩このアホな後輩どうにかしてくださいぃぃ」

「黄瀬ぇお前何他校の先輩を困らせてんだよぉ〜!」

「笠松先輩ちょっタンマっスぅぅぅ」




 




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