黄瀬 Side


「・・・とりあえず食うか。腹減ったし」

「そうだな。はっ鳥もとりあえず喰う。キタコレ!」

「ぜーんぜんキテねぇぞ、伊月」

「ひひっ試合後でも容赦ねーな日向」

「たりめーだ。ダァホ」


もんじゃを食べ始めても気になるのは、少し遠いとこにいる歩さんの事ばかり。

焼きたて熱々のお好み焼きをはふはふ言いながら食べる姿がエロいっス。

あ、マヨネーズが口からはみ出た。


「まるで精液みたいですね」

「ぶっ!?」

「黒子!お前食事中なのだよ!」

「でも皆さん思ってたでしょ?そんなに顔真っ赤にしちゃって」


確かに思ってたのは思ってたっス。

マヨネーズが口元についてるのをカントクさんに指摘されて舌で舐める動作とか。

その後また熱いお好み焼きを口いっぱい頬張るとことかまるで・・・


「フェラしてるみてぇだな」

「ったくお前らは万年発情期にもいいとこなのだよ!」

「そういいいながらも目線は先輩の口元に向いているのは誰ですか、緑間くん」

「むっ」


歩さんは仲間と一緒に食べてて楽しそうにしている。

あんな笑顔俺は見た事ないっス。

俺たちよりも1年ないし4年長い付き合いだからこそ見いだせるっスかね。


「妬けますね」

「ああ。妬けるな」

「歩さんこっち見ないっスかねぇ〜」

「はっ。日本の男はなよっちぃなぁ。振り向かないならこっちから行けばいいだろ」


そう言って火神っちは立ち上がり歩さんの元へ向かう。

肩を強引に引っ張り振り向かせると一般客もいる中でキスをした。


「おっおまっ・・・!他のお客さんもいるんだぞ、バカ野郎!」

「うるせぇよ。カントクたちばっか見てんな」


また火神っちは文句を言い続ける歩さんの口を塞ぐようにキスをする。

カントクさんは目を輝かせるように、高尾以外のヤツは呆然と2人を見ていたっス。

もちろん、笠松先輩も。


「一本取られましたね、火神くんに」

「ああ。しかしやられっぱなしは性に合わないのだよ」


黒子っちも緑間っちも立ち上がる。俺もそれを見て立ち上がる。

高尾は既に立ち上がっていて、皆で歩さんの元へ向かう。

ねぇ、俺たちを・・・俺だけを見てくださいっス。

こんなに本気なんだからこれ以上男も女も寄せ付けないでください。




(先輩、あんまり可愛い顔しないでくださいね?)

(ヘラヘラ誰にでも笑うのはよくないのだよ)

(やばい・・・萌え死にそう)

(カントクー。顔が女じゃないぞ。あと鼻血でてる)



ただ妬いただけ。言わせないで、恥ずかしい



 




人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -