「・・・」
「・・・」
「・・・ぷっ」
「日向笑うなぁぁぁ!」
カントクに言われ女子トイレに連れてかれ着てる服を全て脱がされ着せられた服は誠凛の女子制服。
ご丁寧にウィッグとニーハイ付き。
175cmの男にこれはないだろう!おい!カントク!
女子トイレに連れてかれるという屈辱と服を脱がされるという羞恥がダブルパンチ。
本当に腐女子怖い。あの時のカントクは監督じゃなくて腐女子の目だった。
「なんで結城はこんな格好してるの。カントク」
「ふふふ。ウチの新メンバーの士気を高めるために決まってるじゃない!」
「新メンバーの士気?」
コガはカントクの言葉に頭をかしげる。
ふっ。コガよく考えろよ。スタメンの新メンバーはこいつらしかいないだろ?
「歩先輩素晴らしいです。この絶対領域の肉の乗っかり方とか僕好みです。もうちょっとスカート短くしませんか?」
「先輩女みたいだ・・・です。嫁に来ませんか?」
そう言って俺の足とか胸とかとりあえずベタベタ触ってくる変態1,2号。
さっきまでの挑発してた姿とかどこへ消えた!
鼻息荒いっ超荒い!
触り方がいつも以上にねちっこいのは女装のせいですか。
「あー・・・うん。分かった。さて、行こうか水戸部」
「・・・(オロオロ)」
「大丈夫だ。流石に試合前だからアイツ等も手加減するさ」
コガと水戸部、伊月はさっさと更衣室から出て行く。
日向?アイツはとっくに出て行ったさ!
本当に鬼畜眼鏡だよ、アイツはよぉ・・・
体育館へ無理やり踏み入れると海常バスケ部のざわめき。
そりゃあ女装男子なんかキメえってな。
「え、誠凛って女子1人じゃなかったっけ?」
「あんな背高い女子いたか?」
「でも結構好みかも」
「・・・」
おい、3人目!お前なんて言った!
お前の尻にモップの柄ブッ刺してやろうか!
「歩さん!」
バタバタと後ろの方から足音が聞こえる。
俺は一歩足を引き構える。
「歩さんマジ可愛いっス!誠凛の制服もいいけど海常の制服着ましょう?それで俺の隣で応援してください!」
「ことわあああある!」
「へぶっ流石歩さんいい蹴りっス。でも蹴られる事でいい桃源郷を見せてもらったっスよ」
腹を蹴られた事にもめげず黄瀬は気持ち悪い笑みを浮かべる。
桃源郷?
黄瀬の視線は俺の下半身。むしろスカート。
スカート?
俺はいま女装しててミニスカだからってカントクにズボン脱がされたんだった。
つまりっつまりアイツが見たのは・・・。
「今日は黄色ボクサーなんスね。黄色ってもしかして誘ってるんスか?」
「黄瀬ぇぇぇぇぇ」
もう一発腹に蹴りをかまして気絶させる。
気絶した黄瀬は海常部員が回収した。
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