何考えているか分からない笑みが怖い。

あ、もちろん入部するきっかけは一番最後だけどな!

教室で!クラスメイトが全員いる中で!言われてみろ。泣くぞ。

あの時の日向と伊月の同情する目は今でも忘れないぜ。ハハッ


「先輩と木吉先輩は仲いいんですね」

「おい!それはどこ見ていってんだ黒子!」

「・・・主に下半身?僕も先輩をアンアンニャンニャン啼かせる自信はありますが」

「そうか〜。じゃあ今度勝負しようか、黒子。ベッドの上で」

「望むところです」

「望むな!むしろそんな勝負俺が許さねぇ!」


木吉の長い腕から必死に逃げようともがくが力が強すぎて太刀打ちできねぇ。

つーか膨らんでる膨らんでる。

さっきよりもでかくなってんだけど。

どこが?言わせんなバカ野郎!


「勝負の日時は後日決めるとして先輩離してくれませんか?」

「ん?嫌だって言ったら?」

「木吉先輩を殴ってでも解放させます」


そう言った黒子はどことなく怖かった。

無表情なのはいつものことなのだが、何かが怖い。

こう・・・黒いオーラ的なのがモヤモヤでてる・・・。

対する木吉はニコニコ笑っているが俺の体をもっと強く抱きしめる。

ギブギブ!中身出ちゃう!

さっきツッチーから貰ったチョコレートが口から出ちゃうよぉ〜。


「き、よ・・・くるし・・・・ん」

「おお。すまんすまん」


木吉はすっと腕の力を緩めた。

黒子はそれを見逃さず、緩めた瞬間木吉の腕から俺を奪い返す。


「わっ!」

「あら。盗って行かれたな」

「盗った訳じゃないです。返してもらっただけですから」


黒子は俺の腰に手を回し優しく抱きしめる。

木吉は頭をかいてん〜と何か考え、閃いたのか立ち上がり玄関の方へと向かっていく。


「きよっ・・・」

「今日の所は新しい後輩に免じて結城を渡そうじゃないか。でも、結城は俺のだし返してな?」

「断固お断りします」


黒子は木吉が消えるまで睨み続けた。





(先輩、すみませんでした)

(何が?)

(僕を態々探しに来てくれたのに・・・さっ家へ帰ってヤりましょう)

(少しでもカッコイイって思った俺がバカだった!)





影vs鉄心




 




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テーマ「人外ファンタジー」
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