食うか食われるかの瀬戸際で俺たちはにらみ合う。


「ぶふぅっ」


そんな俺たちの均衡状態を消したのはさつきちゃんの女の子らしくない笑い声だった。


「ゴ●っゴ●ブリって・・・アハハっ。さっすがテツくんが生涯を誓った相手だわ」

「うん・・・どっから突っ込めばいいかわからないよ、さつきちゃん」


さつきちゃんの笑いが止まるまで俺たちは待った。

生理的な涙をぬぐいふぅっと一息ついてさつきちゃんは口を開く。


「ごめんね。素敵な萌え現場自分で台無しにしちゃったわ」

「むしろ台無しにするどころか最初からなくして欲しかったデス」

「えーもったいないわよ!にしても青峰くんがごめんね。新しく開発しちゃったみたいで」

「何そのうちの子が悪さしちゃって、みたいなノリ」

「え?だってそうじゃないの?これで結城さんがTシャツ擦れるたびに感じちゃうようになったらいけないじゃない・・・それも萌えるけど」


ダメだ。この子ダメだ。病院が来ないと。むしろここに病院建てなきゃ。


「さつきー行くんだろ?早く行こうぜ」

「ああ。うんそうね。結城さん、お話中すみません。もう行きますね」

「じゃーな結城サン。今度は最後までヤらせてもらうぜ」

「さつきちゃんバイバーイ。青峰てめーは許さん!」


青峰とさつきちゃんは肩を並べて歩いていく。

いいなー。あの2人付き合ってんのかな?

くそっリア充爆発しろ!




(青峰くんあれはやりすぎだよー)

(あぁ?うるせーな。あの人がエロ過ぎなのが悪いんだ)

(そうねー。確かに女の私から見ても結城さんエロかった)

(先輩・・・なんで来てくれたんだろう)



そんなやり取りなんて知りません




 




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