桐皇にはIH決勝リーグで惨敗、WCで勝利した。
そして何かの縁か今日はその桐皇との合同練習兼練習試合。
休憩時間に青峰がニヤニヤ笑いながら俺の方にやってきた。
「なあ火神。水無月さ俺の家の隣にいるんだ」
「そんなの知ってら」
そう。青峰の話を出される以上にムカついたのはコイツの家の隣に燐が住んでいて、毎日のように家に入り浸っている事。
そこの立場は俺だったはずなのに。
思わず青峰を睨む。
「アイツ可愛いよな。あの年でちゃんとパジャマ着てたりさ。昨日なんか学校でうたた寝して机に頭ぶつけたんだぜ?」
「・・・青峰ちょっとその話詳しく聞かせろ」
青峰は俺の知らない燐を知っていて、俺は青峰の知らない燐を知っている。
休憩時間中俺らは燐の事で話が盛り上がった。
途中黒子が俺らの事を痛いヤツと見るような目で見てきたが気にしない。
あの日だけじゃ話が足らずメアドも交換して時々ストバス場で2人で会うようになった。
もちろん燐について話に行くために。
「着いたな」
「ああ」
あの話から数日後。誠凛の部活が休みで桐皇も午後から休みの日。
俺らは燐の家に来ていた。
最近は忙しくて全然行けてなかった燐の家。
部屋はシンプルでアイツの性格がよく出ている。
「もうちょっと早めに来るって言えよー。言ってくれればもうちょっとマシなもんだすのに」
ブチブチ言いながらも燐は昼飯にとカレーとサラダを運んでくる。
青峰にはお茶、そして俺にはオレンジジュースを出してくる。
「タイガこれ好きだったよな?」
「・・・覚えててくれたんだな」
「当たり前だろ。何年目の付き合いだと思ってんだよ」
燐の手が俺の頭をグリグリと撫で回す。
ふと横目で見た青峰は少し悔しそうな顔をしていた。ざまぁみろ。
昼飯を食べてウツラウツラと眠たそうにしている燐を見て青峰と視線を合わせニィっと笑う。
そっと俺たちとあまり変わらない燐の体を抱きかかえてすぐそばのベッドへと乗せる。
「火神ヤるか」
「ああ」
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