噛み痕は契約の印/赤司・黒子
吸血鬼と呼ばれる類は知っているだろうか?
ファンタジー小説や映画なんかで出てくるのはよく見る。
実際にいたら問題だろうな。なんて考えながら吸血鬼ものの小説を読み終える。
「んっ・・・あっ」
女の艷っぽい喘ぎ声。
おいおい屋上でナニヤってんだよ。と屋上の屋根の上からドキドキしながら覗いてみると女子生徒の首筋に2人の男子生徒が噛み付いていた。
ありゃクラスメイトの赤司にバスケ部の黒子じゃねーか。
アイツらそういう趣味なのか。そんな事を考えながら見ていると女子生徒はバッタリと倒れる。
「!!??」
女子生徒は干からびていてサラサラと砂のように崩れ消えていった。
どういう事だ・・・。
目の前に起こった光景は先ほど見ていた小説の展開によく似ている。
夢でも見ているのか。頬をつねる。痛い。夢じゃない。
じゃあこれは現実?
ハハ。そんなバカな。ファンタジーでもあるまいし。
「残念。それがあるんだよ」
「っ!?」
背後に聞こえる声。
口を少し赤く染めた赤司と黒子がいた。
「見られちゃいましたね、赤司くん」
「そうだね・・・これは口封じしなきゃいけないかな?」
ペロリと舌で下唇を舐める赤司。
黒子の口から見える立派な鋭い犬歯。
「き、吸血鬼は女子供の血しか飲まないんだろ?俺は男だし美味くねーよ」
「ファンタジー小説ではだろ?生憎僕たちは男であろうが飲めるんだ。大人しく血を吸われてもらおうか」
「あっ・・・いっいたぁっ」
黒子の立派な犬歯が俺の首筋に刺さる。
痛みしかなかったそこから次第に何かがむずむずと湧き上がってくる。
痒い。傷口が、じゃなくて全身が。
ふと下半身に違和感を感じ横目で見ると自分の息子は元気に立ち上がっていた。
「〜!!」
「ああ。僕たちの吸血行動は快楽を伴うからね。快楽に溺れながら死んでくっていいだろ?」
「っはぁ・・・ば、かやろ・・・ふっ」
そんな命懸けの快楽なんていらねー!って叫ぼうとしたら黒子は首筋から口を離した。
「どうしたんだい、テツヤ?」
「水無月くんの血すごく美味しいんです。赤司くんもどうぞ」
「そんなに言うならよほどなんだろうね。頂こうか」
「あっ・・ぐっ」
黒子よりも大きな犬歯で傷口をえぐられる。
けどそんな痛みもすぐに快楽へと変わっていった。
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