「ど、どういうことだっ。というか青峰お前盛っただろっ」

「おーバレた?お前変なところ抜けてるから騙されるかなとか思ったがな」


にしても似合うぞ、お前。と青峰は上から下までゆっくりと見ながらニヤニヤ笑う。

殴ろう。そう思って立ち上がろうとしたが薬のせいで力が入らない。

つんのめりになって顔から倒れる。


「真白くん。顔は大事にしないと」

「そうなのだよ。お前の顔に傷が付いたらなおさら誤解されるぞ」


黒子と緑間がゆっくりと俺の体を起こす。

やわやわと触られる場所が熱くて熱くてしょうがない。

自力じゃダメなら力を使おう。

そう思って意識を集中させる途中。視界が真っ暗になった。


「ひっ・・・な、なんだっ」

「思ったとおりですね。真白くんが力使うかもしれないから視界を奪わせてもらいました。あと・・・」

「手もな」


腕がひとまとめにされる。

この声は緑間だろう。

視界が遮られると残りの4つの感覚が研ぎ澄まされると聞くがそれは正論だと身をもって体験した。

耳元で聞こえる2人の声は脳にダイレクトに響く。

ひとまとめにされる時に触られた緑間の手の感触が、熱が、全身に駆け巡る。


「お前ら・・・何がしたいんだ」

「ただ僕たちは真白にイタズラをしたいだけだよ。ただ焦ってる真白見たかった。だけどこれは、」


予想以上だ。

赤司の唇が俺の唇に触れる。

軽く2回、3回と触れるだけの口づけは深くなっていく。

それは何かが始まる合図だった。









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