屋上に上がるとすでに赤、紫、緑、黄色、水色とカラフルな頭が集まっていた。
「青峰っち、真白っち遅いっスよ!」
「今日も戦利品は多いな」
「久遠がいるから当たり前なのだよ」
「でもそれってなんとも言えないですよね」
「青ちん菓子パンある〜?」
すでにお弁当を広げて先に食べていたようだ。
俺は黒子と緑間の間に座って食べ始める。
何故コイツらに挟まって食べるかというと、以前青峰や黄瀬、紫原の隣で食べてたら飯を奪われる奪われる。
落ち着いて飯も食えないからだ。
赤司の隣はあんまり居たくない。理由は内緒。
よって黒子と緑間が選ばれる。
おかげでゆっくりと飯にありつける・・・いつもだったら。
「なんだよ、黒子」
「いえ。真白くんが食べてるパンが美味しそうだなぁって思って」
黒子が物欲しそうに俺の口元をじっと見ている。
いつもと同じ焼きそばパンだぞ?と黒子の口元にパンを持っていく。
パクリと黒子はパンを一口かじる。
焼きそばのソースが口元についていたので思わず手で拭ってしまった。
ガタガタ
なにやら物音がすると前を向くと赤司はご飯を溢し、黄瀬はジュースを握りつぶして顔にかけ、青峰はパンを喉に詰まらせる。
紫原はポテチを粉々に、隣にいた緑間はラッキーアイテムの某魔法少女の星の杖を片手で折る。
一体どうした。
「真白くんってたまに爆弾落としますね。でもそんな貴方も僕は好きです」
「ありがとう、黒子。とりあえずコイツらどうにかしよう」
コイツら、と指差す方向には先ほど奇妙な行動をしていたカラフル頭たち。
なにやらボソボソ独り言を言ってるが聞き取れない。
なによりウザ苦しい。
コイツらの調子を取り戻すために全員に一口ずつ焼きそばパンを口元まで持って行って食べさせたのは内緒の話。
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