2月3日は節分の日。

鬼に豆をぶつけて、尚且つ玉も蹴るアグレッシブな日本の仕来り。

小学生の頃は寺とかに行って豆まきに行ったなぁ〜とか思いつつも高校生になった俺はいつの間にか寿司屋とかお菓子屋の陰謀に乗っ取らてた恵方巻きを齧る。

これがまたデカい。

母さんが「大きい方がいいでしょう?お腹いっぱいにもなるし」なんて笑いながら言ってた。

確かにこれ1本で腹は満たされるだろうがとにかくデカい。

今日訪問客が来るからと俺は恵方巻きと飲み物を持って部屋に入る。

こんな恥ずかしい姿誰にも見られたくないからなっ!

さて今日は昨日撮っておいたアニメでも見ながら齧るかといそいそ用意を始める。


「んじゃいっただきまーす・・・んぐっ」


なんとか口に収まりきったがでかくて噛み切れない。

海苔がへばりつくし、具材だけが飛び出る。


「ん、ふぅ・・・ん」


口で息ができないから鼻呼吸。まるでエロゲの女の子の喘ぎ声みたいだって思いながら食べ進める。


「ふーん。おば様に言われて来てみればなにエロい事してるんだい、歩」

「ふぇーふーほー(征十郎)!」


声のする方に顔だけ向けるとそこにはニヤニヤ笑う征十郎の姿があった。

はっ・・・いかんいかん。声だしちゃいけないのに出してしまった。

さっさと食べ切ろう。

俺は征十郎に背を向けて恵方の方向を向きまた食べだす。


「僕を無視する気か。まあいい」


無視無視。

ヤバイぐらい視線が来るけど無視無視。

ようやく大きい恵方巻きも半分、といった所で事件は起きた。


「んっ・・・ふっ、う、うっ」


征十郎は項を舐める。

思わず恵方巻きを落としそうになった所をなんとか押しとどまる。

目だけを動かし、征十郎を睨むが征十郎は笑う。


「別に歩は食べててくれればいいよ。僕は僕で楽しむから」

「ぐ、ん・・・うぅ」









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