「んっ・・・ううう、ふっ」

「っは」


お昼の日が真上にある時間。部屋はカーテンで閉め切られていて薄暗い。

その部屋からはくぐもった男の声が2つとギシギシとベッドのスプリングが軋む音。

肌と肌がぶつかり合った音や水音が聞こえてくる。

うつ伏せになっている男はベッドのシーツをこれでもかと握り締めて、枕を顔に埋める事で自分の声をできるだけ出さないようにしていた。


「あっぐぅ・・・あっ!」





火神 Side


同じクラスメイトで、恋人の燐は恥ずかしがり屋。

告白してキスするのでさえも1ヶ月。その後に進んだのがつい最近でえーっと確か3ヶ月ぐらいかかった。

可愛い恋人だから壊したくない反面、あんな細ェ体や白い肌を見ただけでがっつく自分もいる。

体の相性は抜群。

ただ1つだけ不満があるっちゃある。

それは、


「なあ燐。声、聞こえねーんだけど」

「聞こえなくていいの!大我に聞こえないようにしてるんだから!」


燐があまり啼かない。

・・・違うな。声が聞こえないの間違えか。

恥ずかしいからって大体は顔の見えないバック。

そんでもって枕とかシーツで顔を押さえるから聞こえにくい。

しかも唇も噛み締めてる2段構え。

日本人は恥ずかしがり屋とかよく聞くけど、燐はもっと酷い。


「なー聞かせろって」

「ヤダ。これ以上言うと俺もうシないからな」

「それは困る」


燐を抱きしめるようにベッドに潜り込む。

互いに服着てねーから素肌の感覚がくすぐってぇ。

いつの間にか寝た燐の寝息を子守唄に俺も寝た。









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