※この話には日リコ表現が含まれます。
キセキ→中学3年生
主人公→小学6年生
日リコ→夫婦(キセキと主の親)
僕には上に6人も兄ちゃんがいる。
しかも6つ子。そして全員が全員髪色が違う。
これが年が違えば母さんどこの男と浮気したと問い詰められるがなんせ6つ子。
腹の中で天変地異でも起きたんだろうと流したらしい。
まあ懸命な判断だよね。
こうして僕はそんな6つ子の3つ年を空けて生まれた。
もちろん父親と同じ黒髪で。じいちゃんばあちゃんたちはほっとしたと後で聞いた。
それは置いておいて、その6つ子の兄ちゃんたちはとりあえずおかしい。
どこがおかしいって?話してあげる。
「んん・・・重い。って今日は敦兄か」
朝起きるととりあえず体が重い。
いつも6つ子の兄貴の誰かが僕を抱き枕のようにして眠る。
今日はどうやら一番体のデカい敦兄らしい。
敦兄の長い腕を少しどけて、できた隙間からベッドを降りようとする。
「燐ち〜ん。まだ寝ようよぉ〜」
「うわっ!?」
しかしそれは敦兄によって阻止された。
折角床に足がつきそうだったのにベッドへ逆戻り。
長い足を絡ませ、雁字搦めになってしまった。
そろそろ起きないと母さん怒ってくるなぁと他人事のように思っていたら、テツヤ兄が助けてくれた。
敦兄は僕のベッドで大きなたんこぶ作って伸びている。あーあ。こりゃ遅刻かな。
「敦くんの事なんてほっておいて下へ行きましょう」
「うん」
テツヤ兄は僕の手をぎゅっと握りしめて下へ続く階段を降りる。
「おはよう。おせーよ、燐」
「おはよう。今日は敦かしら?全く弟離れしないわねぇ」
「おはよう、父さん母さん」
順平父さんは誠凛高校の社会科教師でバスケ部の監督。
リコ母さんはおじいちゃんが経営してるスポーツジムのインストラクター。
ご飯を作るのはあまり上手じゃないけど、しっかり僕たちの事を考えてくれているのはよく分かる。
「燐っちは目玉焼き半熟でいいっスよね?」
「あ、うん。ありがとう涼太兄」
リコ母さんの代わりに料理をしているのは涼太兄。
モデルさんもしてて、今じゃTVや雑誌で見ない日はないぐらい人気者。
学校でも女の子たちからサイン頂戴って強請られる。
女の子たちはカッコイイっていうけど僕にとっては頼れるお兄ちゃん。
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