なんでも美味しそうだなぁ〜と目移りしてしまう。

すると横からクスクスと笑う声が聞こえた。

振り向くと氷室が皿にケーキを1つとサンドウィッチを数個乗せて持っていた。

その姿すら絵になるのはやっぱりイケメンだからだろう。

よし、誰か分からなくなるまで殴ってやろう。


「何笑ってんだよ」

「いや、可愛いなって思ってね。気を悪くしてたらすまない」

「別に。さっさと戻るぞ。紫原が怖い」


紫原は人を殺しそうな目線をこちらに向けてケーキを貪っていた。

怖い、怖すぎる。

隣のお姉さん帰ってったじゃないか!

あの子好みだったのに。


「歩ちん遅い」

「あーごめんごめん」


席について食べ始める。

いつもお菓子ばっかり食べてるから甘いもの好きなんだろうなっては思ってはいたけど、紫原は嬉しそうにケーキを頬張っている。

頬に生クリームがついているのを見て、俺は紫原に食べる手を止めるように言った。

文句を言われたが俺は、生クリームを指で取って見せる。


「ほら、取れたぞ。子供じゃあるまいし」


そのままその付いた生クリームを舐める。・・・うん甘い。

カチャン

氷室のフォークが机に落ちる。

そしてケーキの生クリームを口角に塗り、生クリームついたらから取ってくれないかと言ってきた。

勿論無視。


「しょうがない・・・はい、name5#アーン」

「氷室俺1人で食えるんだけど」

「いいじゃないか。ほらアーン」


口元に持ってこられたショートケーキ。

俺は渋々口の中に入れる。

甘酸っぱい苺とふんわりスポンジ、そして生クリームが混ざって口の中に広がる。


「歩ちん、口生クリームついてる」

「んあ?」


ペロリ


唇に生暖かい感触。

少しだけ湿った唇。

く、唇を舐められた・・・!









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