「大輝。僕も黙ってはいたが君と同じような声が聞こえるんだ」
「いつ頃からだ?」
「いつだったか忘れたよ。ただこの季節になると強くなる」
教えてくれよ。
どうして分からない涙が溢れるんだ。
この抜けない胸の痛みはどこにあるんだ?
“忘れたらさ。俺何度でも言うよ。思い出すまで”
“忘れないさ。僕が燐の事を忘れるわけないだろう?”
「燐・・・」
1つの名前が虚空に舞う。
すると何かが刺さったような痛みが赤司を襲う。
それは横にいる青峰にも現れた。
記憶の破片が胸を締め付け始める。
徐々に紐解かれていく記憶。
“ごめんね、2人も”
“燐!?”
“何処に行くんだっ・・・!”
愛しい彼がこの腕の中から消えた理由を思い出す。
ようやく繋がった。
この声とこの涙の理由が。
そして絆の糸が。
「ハハッ・・・忘れたくないとか言っておきながら忘れてたなんてな」
「それは僕も同じさ。燐の辛そうなあの顔がちらつく度に何度も自分を殺したくなる」
思い出した。
それは3人で過ごした鮮やかな季節。
(もう一度その季節を知りたい)
(そう願う事を過ちだと知っていても願わざる終えないのだ)
(闇に落ちていくことになっても)
Remember
背徳の記憶〜The Lost Memory〜
SCL Project
あとがき
雪宗様リクの背徳の記憶〜The Lost Memory〜パロでした。
主人公:レン
がくぽ:青峰
KAITO:赤司
の配役でしてみました。
素敵な曲を私の文章でぶち壊しにして申し訳ないです。
これは私の曲を聴いての解釈になりますので、こんなもんか。ふんふんとでも流していただけると嬉しいです。
苦情は雪宗様のみ受け付けます。
リクエストありがとうございました!