まず練習中に黄瀬が来た。
例のごとく黒子っちー!水無月っちー!って。
俺は受身が取れずに黄瀬に押し倒されるような形で黄瀬の体を受け止めた。
それが運の尽き。
押し倒す=ヤるの方程式ができてるこの万年発情期ワンコは俺の練習着のTシャツに手を入れた。
先輩たちも黄瀬の行動に固まり動かない。
まさかの公開羞恥プレイかと焦りだした頃、聞き覚えのあるまたメンドくさい男の声が聞こえた。
部活をしているはずの高尾。そして引きずられて心底不愉快な顔をしている緑間だ。
高尾は俺が押し倒されているのを見つけ助けてくれた。
そこまでならよかった。
問題は次からだ。
「黄瀬なに1人で楽しいことしてんだよ!」
「えーだって震えた目で見上げられたらヤらなきゃ男の恥っしょ」
「確かに・・・じゃなくて俺も混ぜろよー!俺だって燐ちゃんをヨガらせたいし」
「嫌っス。そう言っておいてこの前1人楽しんだくせに。今度は俺の番ス!」
「何おー!我慢できずに入れたらイく早漏野郎が!」
「そうろっ・・・高尾に言われたくねーっス!学校で玩具入れて遠隔操作で遊んでたゲス野郎が!」
突然俺を挟んで始まった言い争い。
先輩たちはポカーンとしてるし、黒子と火神は哀れみに満ちた目で俺を見てくる。
途中ああやっぱりかとかそうだと思いましたとか合いの手入れる2人。
そう思ってたならそうなる前に助けて欲しかったです、黒子さん。
カントクの笑みが増した頃、俺は羞恥に耐え切れずに隠れた。
こうして今に至るわけだが、発言はどんどん過激さを増していく。
俺のどっどこが感じるだとか、前のあのプレイは腰にキたとか、自殺したい。
黒子ははぁと1つため息をついて2人の方へ向かって行った。
「2人も落ち着いてください。水無月くんが恥ずかしすぎて死んじゃいます」
「黒子っち!?」
「テっちゃん・・・」
「話合うならどうぞ、水無月くんの家で。今日は家族が遅いって言ってましたよ」
黒子あの2人に何言ったんだ?声が小さくて聞こえづらかったんだけど。
立ち上がろうとしたらガシっと肩と腰を掴まれる。
ギギギと後ろを振り向くと目が据わった2人がいた。
「あ、あの・・・話は終わりました?」
「終わったっスよ。だから今度は水無月っちが天国へ行く番ス」
「放ったらかしにしちゃってごめんねー。死ぬほど気持ちよくしてあげるから」
「えっ何故そうなったしっていやあああああ!」
黄瀬に俵抱きされ、高尾は火神から俺の荷物を渡されてあれよあれよと体育館を後にした。
「・・・水無月くん明日どんなメニューにしようかしら」
「明日はやめておけ。せめて明後日にしろ」
「そうね。あの様子だと明日休んでもおかしくないわ」
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