俺は木吉の怪我した方の足を冷やしつつ軽くマッサージを始める。
「痛くないか?」
「ん、へーき。むしろ気持ちいいからもうちょっと強めでもいいぞ」
「ぶはっ気持ちいいとか木吉Mかよ」
ゆっくり逆に怪我させないように足のマッサージが終わるとおっきい背中へと移る。
背骨の上をゆっくりと押していく。
「俺さ、ココに残って良かったよ。ありがとな、木吉」
「ん・・・俺は何もしてないさ。水無月が自分で見つけた居場所だ。俺はただ空間を作っただけで」
木吉は気持ちよさそうな声で途切れとぎれ話す。
きっとこれは寝るパターンだろうな。
日向に蹴られて起きやがれ。
木吉が寝た事を俺は確認して、木吉の上着を背中にかけて伊月のマッサージに移った。
「木吉相当疲れてるんだね」
「そりゃ復活してまもなく合宿だったし。しょうがないんじゃない?」
「ハッ!生姜を食べてしょうがない。キタコレ!」
「そうだなー。しょうが湯は体にいいからなぁ〜。伊月の背中に塗りたくってやろうか」
「ごめんなさい。許してください」
謝るぐらいなら言わなければいいのに、なんて事は口に出さずに弁慶の泣き所を拳で軽く叩いてやった。
その後、伊月が帰ってすぐに1年コンビが来て、最後に日向がやってきた。
でかい図体をしたのが部室に転がっているのを見た日向の飛び蹴りは素晴らしいものだった。
ムービーにして明日皆に見せてやろう。
「水無月先輩の手は神様の手ですね」
「なんだよ、黒子いきなり小っ恥ずかしい」
小腹が空いたと珍しく黒子が言ったものだから1年コンビと木吉と日向と俺でマジパへ向かっている時に黒子が俺の手を握ってそう言った。
「だって先輩が触ってくれただけで全然違うんですよ。羽のように軽いんです、体が」
「あー俺もそれ思ってたわ、です」
「確かになぁ〜。俺絶対水無月のマッサージ受けたら寝るからさ」
「いや、お前は番外だろ木吉」
変哲もない男特有を骨ばった手。
木吉みたいに大きくも、伊月みたいに綺麗でもない普通の手。
でもそれを神の手と呼ぶ人がいるなら俺はその手を使って奇跡を生み出してやろうじゃないか。
コート上では生み出す事はできない小さな奇跡を。
(水無月ー!今日もよろしくー!)
(おー!)
(あ、水無月くん。私の肩も揉んでくれる?最近こってて)
頼れるマネージャー様!
あとがき
紺野様リクの誠凜メンバー相手で、マッサージがとても上手いマネージャー主人公でした。
勝手に運動音痴設定つけてすみません。
マッサージの仕方は友達のお父さんのお話とグーグル先生のお話と融合させた感じになっています。
※しかし管理人は素人なので全てを信じないでください。
若干コガがでしゃばった感じになりました。いいじゃない、たまには。
苦情は紺野様のみ受け付けます。
リクエストありがとうございました!
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