まだ手伝ってくれる火神はいいとして問題は木吉だ。

横やりどころかセクハラ紛いの卑猥な話ばっかりふってくる。

沈め!

そういえば、と炒め物をしているときにふと思う。

辺りを見渡すと、事の当事者である黒子が静かにじっと料理する姿を見ていた。

正直黒子が何か手をだしてくるんじゃないかと思って注意していたが予想は外れたようだ。

むしろ日頃もこんだけ大人しければいいけど。と歩は思う。


「歩先輩メシ炊けた、です」

「おーじゃあ茶碗によそって胡麻ふれ」

「っス」


炊き込みご飯の調味液が焦げたいい臭いが漂う。

酢の物も煮物もいい感じに味が染みてきた頃に皿に盛り付ける。

木吉に盛った皿を机に置くよう伝えて渡した。

その皿を貰った木吉は黒子が座るテーブルへと置く。


「具合でも悪いのか。黒子?」

「いいえ。ただ腰を振って料理をする先輩が可愛いなぁって思いまして」


でもこれで手を出しちゃきっとご飯を食べさせてくれないと思うので我慢してるんです、と黒子は口を膨らませ少し不機嫌になる。

確かになぁと木吉も黒子に賛同する。

元から腰からお尻のラインが綺麗な歩。

今つけているエプロンが腰からかけるもので、よりいっそうそのラインが分かる。

僕のおっきなバナナで先輩を美味しく料理しましょうか?と言いたいところだが今は我慢。

ご飯を食べてからデザートとして先輩を食べようと心に決めた黒子。

その考えを知ってか知らずか笑う木吉。

そんな危ない2人がじっと見ていることも知らず#歩#は火神と共にチキン南蛮を盛り付ける。


「できたぞ」

「はい・・・とっても美味しそうです」

「美味しそうじゃなくてうまいんだ。水戸部と張り合えるぐらいなんだからな。俺の飯はよ」


ありがたく遠慮せずに食えよと黒子の寝癖をセットした髪をくしゃくしゃにする。







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