ピンポーン!

軽快なチャイムの音が鳴る。

黄瀬は待ってましたと言わんばかりにダッシュで玄関を開ける。


「メリークリスマス、黄瀬」

「・・・・クリスマス。変態ドM」

「っ歩さぁぁぁん!」

「ぎゃあああああ抱きつくなぁぁ!!」


黄瀬は歩に思いっきり抱きつく。

真白はそんな2人を見て盛大なため息をつく。

ここが何処だか分かっているのだろうか、と。

黒子の手によって黄瀬と歩を剥がし、温かい部屋へと迎え入れる。


「これ・・・お前らが?」

「もちろーん!白ちんびっくりした?」

「うまそ〜!」


2人が部屋に入るとそこには美味しそうな料理と綺麗な飾り付けされた部屋が目に飛び込む。

青峰の黒い肌に折り紙の切り屑がついていたり、赤司の綺麗な指に絆創膏が巻かれていたりと6人なりに苦労して作り上げてきた事がひしひしと2人に伝わった。


「さ、食べましょう。折角の料理が冷めちゃいますし」

「そうするのだよ。さ、2人も座って」


真ん中に座るように誘導され、座る。

真白の横には黒子が、歩の横には赤司が座った。

シャンメリーをコップに注いでカンパーイと黄瀬の掛け声で始まるクリスマスパーティー。

野菜をちぎっただけのサラダだって、形が歪なハンバーグだって、ただ煮込んだだけのスープだって今日の8人にとってはご馳走。

ペロリと平らげて皿には何も残ってはいなかった。


「どれも美味しかったよ。ありがとう」

「なー緑間このソースどうやって作ったんだ?」

「ん?このソースはここのサイトの・・・」


洗い物をすると2人は言ったが黄瀬はお客さんだからゆっくりしてるっス!と言って皿を持ってキッチンへ向かう。


「お前らはこれから体力使うんだか・・・いてっ!」

「貴方は本当にヤる事しか考えてないんですか」

「うわー峰ちん野蛮人〜」

「んだとぉ!」

「なんかよく分からないけど仲いいな」

「ああ。でも久々に見た・・・こんなに楽しく皆で笑ってる所」

「真白・・・」


真白の瞳には6人が仲良く笑っている姿がくっきりと映る。









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