一緒に昼飯を食った屋上の扉を開ける。


「わぁ・・・」

「綺麗だろう。これを一緒に見たかったんだ」


家の灯りにクリスマスのイルミネーションが合わさって街が一層明るく、星のように輝いていた。

街全体がイルミネーションのようだった。


「去年部室からでも綺麗に見れてね。僕だけの特権だったんだが今年は真白と一緒に見ようと思って」

「なんで俺なんだ?アイツらと見ればいいだろう?」

「真白分からないかなぁ・・・」


赤司は俺の腕を引き、正面から抱きしめる形となって唇にそっと口付ける。

ふにっと柔らかい赤司の唇の感触がわかった瞬間俺は顔を真っ赤にして口を手で覆う。

赤司は俺のそんな反応を見て笑い、抱きしめる腕の力を強くする。


「真白は僕の恋人なんだからクリスマスイブぐらい僕と一緒にいてよ」

「っ・・・恋人とか堂々と言うな。恥ずかしい」

「赤らめる真白の顔なんてめったに見れないからね。こんな時ぐらい堪能させて」


チュッチュとこめかみに額に、目蓋に、頬に、耳に、首筋にキスの雨を降らす。

触れる所触れる所熱を持って体全体が熱くなる。

そして最後に唇にもう一度キスをする。

恥ずかしくて赤司の肩に頭を乗せ、赤司は優しく俺の頭を撫でた。


「景色見ないのかい?綺麗だよ」

「見れないようにしたのはどこの誰だ。赤司」

「僕だね。本当に真白は初で繊細だ」

「繊細で悪かったな」


赤司の背中にせめてもの反抗と爪を立てる。

コートを着ているから何も意味はない事ぐらいは分かっている。

まるで俺たちの格好を滑稽だと笑っているかのように街のイルミネーションはチカチカと光っていた。

しばらく抱き合ってから壁に寄りかかって手を繋いでイルミネーションを見る。


「今日はおめでとうとでも言っておこうか」

「別に俺は何もしてない。言うなら黒子に言え。アイツが一番頑張ったからな」

「もちろんテツヤにはメールしたさ。あと自分を過小評価する癖やめたらどうだい?」


真白は頑張って褒められる事をしたんだ。もっと胸を張っていいんだよ。

そう赤司は俺の頬を撫でながら言う。









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