「・・・で、どういう事なのか説明してもらおうか?」
「そうっスよー!俺らの誘いを断ってなんで灰崎といるんスかぁ!」
「ちゃんと言えよ。脅されてるなら脅されてるってな」
「燐ちん可哀想にまいう棒あげるよ〜。好きだったよね?チーズケーキ味」
「お前ら燐の話をちゃんと聞くのだよ。お前らばっかりしゃべるな」
「全くです。だから早漏って言われるんですよ、皆さん」
「そっ早漏・・・ぷぷぷっ」
近くにあった公園のベンチに灰崎と2人で座らされてその周りをキセキが囲む。
そんな様子を桃井は一歩引いて見ていた。
灰崎は心臓が口から出てきそうな程動揺している。
口をギュッと閉ざす。そうじゃないとどんな言葉が出てくるか分からない。
燐はそんな灰崎の様子を見てそっと手を重ねる。
灰崎は一瞬ぴくりと肩が跳ねたが、燐の顔を見てコクリと頷きキセキたちを見る。
「赤司よぉ。なんで俺らが一緒にいるんだって言ったよな?」
「ああ。言ったね」
「理由なんて簡単だ。俺らは付き合ってんだ。恋人がデートして何が悪いんだ」
「・・・今なんて言った?」
赤司の顔が今まで見た事ないほどに引き攣る。
他のキセキの面々も鉄砲玉を食らったような顔をしていた。
「灰崎の言った通りだよ、皆。俺、祥吾と付き合ってるんだ。祥吾も俺の事が好きだし、俺も祥吾の事が大好きなんだ」
黙っててごめん。でもきっと皆反対すると思ったからと申し訳なさそうに燐は言った。
その後のキセキたちは酷かった。
叫びだすもの、泣き出すもの、笑い出すもの、殺しそうなオーラを出すものなど色々。
もちろん反対の声が多く・・・否、反対の声しかなく強制的に別れさせようとまでした。
が、燐が「これ以上何か言ったらお前らの事嫌いになるからな!」と言った所ピタリと止まった。
燐様の言う事はゼッターイ!そんな言葉が灰崎は頭によぎった。
「燐帰るぞ。今日部活休みだろ?」
「うん!ちょっと待ってて」
「おう」
それからと言うものコソコソ隠れる事なく灰崎は燐とイチャイチャし始めた。
が、半径3m内には保護者(キセキ)の見守り付きだが。
しかしそれでもいいかと灰崎は思う。
愛する燐の視線は自分に向けられていて、その証に左手の薬指にはキラリと光る指輪が付けられていた。
(うっ・・・燐っちぃ)
(黄瀬、重い)
(黒子なんなのだよ。それは)
(灰崎くんをジリジリと精神的に甚振ろうと思いまして。藁人形です)
保護者付きの甘いデートへ
あとがき
灰崎祥吾様リクの灰崎相手のキセキ+桃井とデートでバッタリです。
過保護なキセキと協力者桃井。そしてヘタレ気味な灰崎。
灰崎があまりにもヘタレなため男前な主人公に頑張ってもらいました。
当社比率的に甘めに仕上げてみましたがどうでしょうか?
苦情は灰崎祥吾様のみ受け付けます。
リクエストありがとうございました!
→