キッチンの方へ向かうとソファーで両手を出して寝そべっている黄瀬がいた。

具合でも悪いのかと近寄ると、小さな体とは思えないほど大きなお腹の音が鳴る。


「お・・・・おなかすいた・・・っス」

「ぶっは!わかったわかった。今ご飯作るから待ってろ」


エプロンをつけてさっさと調理をはじめる。

調理は元々好きではあったが、6人が来てからというものの腕が上がった。

自分だけ食べるんだったら適当にでいいけど、育ち盛りがいれば栄養のバランスだって少しは考えるようになった。

それはきっと自分の健康のためにもなっているんだろう。

今日はスクランブルエッグに水菜のサラダ、バナナヨーグルトとパン。

あと黄瀬のためにオニオンスープ。

流石に朝からオニオングラタンスープはキツイと思った。

自分よりも小さなお皿に盛り付け、机に置いていく。


「おはよう。今日もいい匂いだ」

「ん?おはよう。赤司。あ、アイツら呼んできてくれる?」

「わかった」


俺たちよりも何倍早起きな赤司はすでにパジャマから普段着に着替えていて、寝癖の1つも見られない。

寝室へと赤司が姿を消したのを見て、黄瀬の方に近づく。


「おーい。黄瀬。ご飯だぞ」

「ううん・・・燐っちぃ〜」

「今日はオニオンスープ作ったから腹いっぱい食えよ」

「えっ!本当っスか!?」


さっきまでの弱々しい黄瀬はどこへやら。

勢いよく立ち上がって、自分の席へと向かう。

ちゃっかりフォークとスプーンを握りしめて皆がそろうのを今か今かと待ち構えていた。


「んー今日もおいしそー」

「緑間くんリボン可愛いですね」

「うっうるさいのだよ!燐さんが勝手にしただけで・・・!」

「でも嫌がってはねーよなぁ。嫌だったらすぐに外すし」

「テツヤ、真太郎、大輝煩いよ」


テコテコと5人がリビングへとやってくる。

さてと。ご飯にしようか。


「じゃいただきます!」

「いただきます!」


黄瀬はなんとオニオンスープを3杯もおかわりをした。

黒子もちょっとずつ食べれる量も増えてきたから皿に盛る量も増やしていこうと思う。









「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -