※相田母の捏造あり
 
 これはリコ攻めです。繰り返しますがリコ攻めです。



今日は愛娘の、そして明日は自分の誕生日。

普段は妻が祝ってくれるが今日はその妻はいない。

どうしても断れない用事が出来たらしく昨日からごめんなさいとずっと謝っていた。

景虎は妻が断れない性格だという事もほっておけない性格だという事も長年連れ添っているから故に分かっているため背中を押して送り出した。

机には自分と愛娘のリコの好物を沢山作っておいておいてくれている。

それだけで十分だと皿の数々を見て景虎は笑った。


「たっだいまー!」

「ちょっとリコ・・・・!お邪魔しまーす」


早めに帰るように愛娘に伝えておいた。

思った以上に早く帰ってきた愛娘、リコは隣の家に住む幼馴染の燐も連れてやってきた。

景虎が唯一リコの部屋にあがる事を許している男。

中学から連れ添い高校でも一緒に頑張っている日向や伊月はようやくこの前リビングまであがる事を許して貰った。


「パパ見て!燐がケーキ焼いてくれたの!」

「おおー丁度いい。今から買いに行こうと思ってたんだ。サンキューな燐」

「いっいや別に・・・部活の活動だったんで・・・」


リコは自分が作ったかのようにえっへんと自慢する。

白い箱から出てきたのは甘酸っぱい匂いがする苺のタルトだった。

燐は料理部に所属している。

別に料理が特別好きだったというわけでもない。

むしろ最近初めたばっかり。

そのきっかけはリコが料理下手という事を知ってだった。



初めて好きになった男に頑張ってチョコを作ってあげたリコは目の前でそのチョコを捨てられた。

マズイからと。こんな女だれが好きになるかと。

10歳そこらの少女が深く傷つき泣き崩れた。

それを立て直したのがそこでリコと一緒にご飯を食べている燐。

『俺がリコの分まで料理作るから!』

まるでプロポーズのような言葉だったと景虎は思い出す。

言葉通りみるみるうちにリコより料理は上達していったが。




 




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