Those of usの続き。赤司独白
「新入生か?初めまして。俺は2軍の水無月燐。一応2軍で指揮を任されてるんだ」
そう屈託のない笑顔を僕たちに向ける貴方。
「これからよろしくお願いします。俺は赤司です」
「緑間です」
「青峰だ」
「・・・紫原」
僕たち4人は入部すぐ注目された。
そして2軍へ1軍へと着々とコマを進める。
後から遅れてテツが、もうちょっと遅れて涼太が同じ舞台へと上がってきた。
「ホントお前らはすごいよなぁ。俺をあっという間に抜きやがって」
僕の頭をぐしゃぐしゃに撫で回す。
大きな先輩の手のひらから伝わる体温が心地よい。
1軍に上がった頃僕たちは格上の存在として扱われた。
そして同時期に『キセキの世代』と僕たちは一括りにされた。
同級生も、先輩も、先生や監督でさえも僕たちをキセキの世代としか見てくれない。
しかし買い出しだって遠慮せずに頼んでくるし、掃除や整理整頓だって3軍がやるような仕事も燐さんは俺たちに課した。
『例えお前らはレギュラーでも1年は1年。そこは弁えないといけないだろう?』
一度敦が怒って先輩に問いただした時に言っていた。
燐さんはちゃんと僕たちを1部員として後輩として扱ってくれる。
それだけで僕たちは心のどこかで喜びを感じていた。
「お前はでけぇ看板背負ってるけどいつでも下ろせばいいんだ。たまには休憩しろ」
背中をポン、と叩かれる。
僕は主将になって背負うものが大きくなったがその言葉で重圧も羽のように軽くなった。
いつの間にか僕は、いや僕たちは知らず間に燐さんの姿をおっていた。
視線で、
行動で、
態度で――――
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