最近視線をよく感じる。

ねっとりと舐めまわすような視線。

1軍のマネは2年の桃井1人でできるが人数の多い2軍は3人ほどマネージャーがいる。


「先輩!これどうぞ!」

「ああ。ありがとう」


マネージャーの1人、近藤さんはレモンのはちみつ漬けが入ったタッパーを俺に渡した。


へへへ、と可愛らしく微笑むポニーテールが似合う彼女は俺にとって一番大切にしたい女性で。

つまり付き合っている。先月近藤さんから告白されて交際が始まった。

1軍に上がれない悔しさもメキメキと上達するシュートの確率も何もかも隣で分かち合ってきたマネージャー。

俺にはもったいないぐらい非の打ちどころがない素敵な女性だ。


「先輩。さっきから何か探しているようですけど何かあったんですか?」


近藤さんはきょろきょろ辺りを見渡す。

俺はそんな近藤さんの姿が可愛くて自分より小さな位置にある頭を優しく撫でた。


「なんでもないよ。ただ、最近視線が気になっててさ」

「視線、ですか」




 




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