楽しい食事もお開きに、片付けも終わった後リコと燐はリコの部屋へ向かう。

どうやら今日は泊まるらしい。


「リコー。布団どうすんだー?ママの持っていくか?」

「いらなーい。今からする事あるし」

「ちょ・・・リコっ!」


今は22時。

何をするかは分からないが近所迷惑にだけはなるなよと釘を刺し景虎も自室に入る。

明日来るお客さんのトレーニングメニューなんかを考えているとガタガタとリコの部屋から物音が聞こえる。

あれだけ近所迷惑にならないようにと言ったのに、と景虎は重たい腰を上げてリコの部屋へと向かう。


「おいリコ・・・」


ドアをノックしようとして景虎は固まる。


「っやぁ、景虎さんいるのにっ」

「いーじゃない。嫌嫌言っておきながらもココはそう言ってないみたいね」

「ふぅ、あっあっくぅん」


AVでも見ているのかと景虎は現実逃避する。

部屋から漏れる声は紛れもなく愛娘リコと燐の声で。

しかも啼いているのはリコではなく燐。

ヘタな女優よりも可愛く啼く燐の声に景虎は顔が真っ赤になった。


「本当に乳首弱いわねぇ・・・今度トレーニングしてみる?」

「・・・ん、んん・・・リコぉ」


景虎は苦しくなったズボンを見る。

まさか愛娘の婿予定の男の声で勃つとは思いもよらなかった。

今なら自分を自分で殺せる気がする。

はぁとため息をついて自分の部屋へ戻っていく。


元々男前なリコと母性が強めな燐。

年が上がるにつれて男女が逆転してるんじゃないかと錯覚する事が増えていったがこれでようやく確信した。

日を跨ぎ1つ年を取った今日、複雑な親心を抱えて景虎はもう一度リコの部屋を見てゆっくりと自室へと入っていった。





(おはよーパパ)

(おはようございます、景虎さん)

(っおお!おは、おはよう2人も)

(?なんかおかしいわよ今日のパパ)



何食わぬ顔で朝は訪れる




 




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