先輩も流石に泣くとは思わなかったのだろう。

アイアンクローはやめ、その手を俺の頭の上に置いた。


「確かにっプリン食べたのは悪かったけどっここまでしなくたっていいじゃないですか」


視界がぼやける。涙でツーンと鼻が痛い。


「あーもう、すまなかったって言ってるだろう。だから泣きやめって」


先輩は頭をわちゃわちゃと撫で回す。


「だって、だって・・・・」


ぐすぐすとまだ涙は止まらない。

はぁ〜っと三上先輩は1つため息をつき俺の耳元で呟く。


「これ以上泣いてみろ。犯すぞ」


ぴたり。

涙が泊まる。今なんて言った。この人、このドS


「俺は泣かすよりも啼かせるのが好きなんだよぉ」と先輩は自分の制服のネクタイを緩める。


「え、いや・・・そのほら。泣き止みましたよ。ね?」


だから部活行きましょう、と三上先輩を諭す。


「今日は追いかけごっこして疲れたよなぁ。運動したら甘いものって欲しいだろ?でもプリンはお前が食ってない。だから・・・」


お前を食って糖分補給するよ。

あの時の三上先輩の悪魔のような笑みは忘れない。絶対にだ。




夕焼け。空がオレンジに染まる頃。

俺の全身は真っ赤に染まり三上先輩に貪られた。

腰や足がガクガクで自力では立てず、三上先輩におぶって寮まで帰った。

誠二はそんな惨めな俺の姿を見てゲラゲラと笑い、

タクは何かを察したかのように腰をさすった。

その後三上先輩と一緒に部活をサボったことをキャプテンに怒られたのは言わずもがな。





(全部先輩のせいですからね!)
(あ?元はといえばお前がプリン食わなければよかったんだよ)
(2人とも・・・聞いてるか?)
((すみませんでした))


食べ物の恨みは怖いぞーってことで



 




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