その後息を切らして赤司くんたちは来た。
「真白は?」
「今検査中です。でももうそろそろ終わるかと」
「真白っち目覚めてよかったっス」
「もう体は大丈夫なのか?」
「多分。自分の足で歩いて向かわれたので大丈夫じゃないですかね」
そんな事を話しているうちに真白くんはお兄さんと一緒に病室に帰って来た。
「お前ら、どうして・・・」
「真白っち〜」
黄瀬くんは真白くんに思いっきり抱きつく。
まったく彼は真白くんがまだ目覚めたばっかである事を忘れたのでしょうか。
「黄瀬。重い」
「・・・今日ぐらい許してくださいっス。すごい心配したんスから」
黄瀬くんの抱きしめる力が強くなる。
真白くんははぁと1つため息を付いて黄瀬くんの頭を撫でた。
「真白。俺は群寺に報告してくるからまた後で」
「ああ。すまんね、兄貴」
お兄さんは僕たちをひと睨みして部屋を出て行った。
真白くんは黄瀬を無理やりはがし、ベッドに腰掛ける。
「お見舞いに来てくれてた事兄貴から聞いた。ありがとう」
「そんな水くさいっスよ。友達なんだから当たり前じゃないっスか」
「そうだよー。白ちんがいないと寂しんだもん」
「真白は一緒にいて落ち着くヤツだからな。いなくなっては困るのだよ」
黄瀬くん、紫原くん、緑間くんは真白くんの手を握り締める。
真白くんはいきなりのことで驚いてはいたが俯き小さな声でありがとうとつぶやいていた。
ふと後ろを見ると何かを渋っている青峰くんとその肩を押す赤司くんの姿。
きっとあの事を伝えようとしているんでしょう。
でも青峰くんは見た目の大きい体に似合わず心は小さいですから。
きっかけがないと喋れない。
だから僕は口を開く。
「真白くん。青峰くんから話があるそうです」
「何?」
3人にぐちゃぐちゃにされた髪を手ぐしで戻しながら真白くんは僕の方を一度見て青峰くんの方を見る。
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