控え室にノックして入る。

地区予選を優勝したにもかかわらず涼しい顔でアイツ等は着替えていた。


「やあ。真白。来るなら来ると言えばよかったのに」

「別に・・・ただ暇だったから来ただけ」

「とか言っちゃって〜。ホントは俺たちの事を応援に来たかったんでしょ?」

「煩い、黄瀬。生意気な口を縫ってやろうか」


後ろから黄瀬が抱きつく。

あまりにも重いから脛を蹴ってどかせる。

黄瀬が痛みのあまり悶絶しているのは無視。

赤司から一緒に帰ろうと誘われたので大人しく隅っこで着替え終わるのを待つ。

俺と話していた時以外は一言もしゃべることなく黙々と着替えていた。

そんな光景に居づらくなったのは内緒の話。


「さあお待たせ。行こうか」

「・・・ああ」


黄瀬に背中を押されて試合会場から出る。

お腹も空いた事だからとマジパへ寄る事が決まりマジパへと向かっていた。


「そういえばマジパのクーポンあるぜ」

「本当っスか?」

「シェイクはありますか、青峰くん」

「カスタートアップルパイはぁ?青ちん」


青峰はふと思い出したようにカバンの中からクーポンを取り出す。

中学生の財布にとって1円でも安くなるのはありがたい事だ。

黄瀬や黒子、紫原はそのクーポンを青峰にたかる。


「試合が終わったのに元気だな、アイツら」

「まあね。格下相手だったってのもあるだろうけど」

「ふん。余計な体力を使いよって」


そんな4人の後を俺と赤司と緑間で歩く。

ふと公園に視線を向けると何やら不穏な空気が漂っていた。

何か嫌な予感がする。

前を歩く4人を呼び止めようと口を開けた瞬間、1人の男が公園から飛び出てきた。














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