お腹もいっぱいになったところで今日のメインUHJへと向かう。

俺は遊園地、と呼ばれるところに行ったことがなく向かっているバスの中で言ったら驚かれた。

赤司とか緑間にもだ。


「えっ夢の国にもっスか?」

「夢の国・・・ああ。○ッキーとかいるとこだっけか?ないよ」

「家族旅行とか小学校の遠足ででもですか?」

「・・・家族で旅行ってしたことないし、遠足も行ったことないんだ。その時たまたま風邪ひくことが多くてさ」


半分本当で半分嘘。

家族なんて兄貴しかいないし、遠足は能力が目覚めた時点で行くのを辞めた。

だからわかんねぇんだ。どこが面白いのか。と乾いた笑いを浮かべると黄瀬が涙を流しながら俺の肩を掴む。


「久遠、そんなことがあったんスね。大丈夫!今日は思う存分遊びましょう!俺撮影とかでもここ来てるからおすすめスポットあるんス」

「おおう・・・頼む」


黄瀬を先頭にUHJを回る。

ジェットコースターや3Dによるアトラクションを並ばずに乗れたり、美味しいデザートがあるお店に行ったりした。

黄瀬はお揃い!と犬の耳?を全員分買ってきて無理やりつけさせ通りがかりのお姉さんに写真を撮ってもらった。

あれほど嫌がってた緑間も今じゃ耳を外すこともなくそのままつけて歩いている。

誰か1人でも外してくれれば俺も外すんだけど、皆が外さないからつけたまま。

逆に外したら浮きそうで。

夕食もアトラクション近くにあるレストランで軽く済ませ外に出る。

もう外は真っ暗だった。


「よし。いい時間だしちょっと歩くっスよ」

「どこに行くんだい黄瀬?」

「パレードの特等席っス!」


黄瀬に連れて行かれたのは人だかりがいる場所よりもちょっと離れたとこ。

俺らは?マークを頭に浮かべつつもそこに座る。


『今日も来てくれてありがとう!』


そんな声を皮切りにイルミネーションが光り、多くの人が踊りながら歩いていく。

黄瀬に連れてこられた場所は近からず遠からず全体が見える場所だった。


「ここスタッフさんから前に教えてもらって修学旅行で皆で見ようって思ったんスよ」

「綺麗ですね。1人1人が光って見えます」

「金平糖みたい〜」

「ふん。黄瀬にしてはよくやったのだよ」

「なぁ、あの子可愛くねぇか。久遠」

「知らない。お前黄瀬の感動返せよ」


パレードが終わるまで俺たちはずっとその場を離れずじっと見ていた。





(真白、初めての遊園地はどうだい?)

(悪くはないかな。でも人ごみがちょっと)

(人ごみがない遊園地なんてないっスよ!)





初めまして、な2日目!








 




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