コートからでるとスポーツドリンクを赤司から投げられる。
それを受け取り、キャップを開けて口をつける。
冷たいスポーツドリンクがバスケで熱くなった体を程よく冷やす。
「サンキュー赤司」
「お疲れ様。君の動きは予想以上だったよ」
「それは下手って意味でか?返答によってはお前を殴りたいところだけど、俺帰るわ」
そろそろ帰らないとまずいんだ、と眉間にしわを寄せ赤司に言う。
早く帰って当番の夕飯を作らないと兄貴に無言の圧力がかけられる。
それだけは勘弁していただきたい。
「ああ。わざわざ済まなかったね」
「えっ久遠帰るんスか?俺とゲームしてから帰ってくださいっス」
「お前今してきたばっかじゃねーかよ。次は俺なの」
黄瀬と青峰は俺の腕を掴み離さない。
誘ってくれるのはありがたいが、今は夕飯が最優先。
「また今度体育でするから、な。今日は帰らせてくれ。頼む。あ、赤司服は洗って返す」
「わかった。返すのはいつでもいい。またここに来てもらえば」
久遠、と2人の巨体を振りほどき体育館から出ていこうとする時に緑間が呼ぶ。
俺はその声のする方向へ振り向くと緑間が駆け寄ってきた。
「ま、また同じチームで試合してもいいのだよ。お前のシュートは見てて気持ちがいい」
緑間は照れくさそうに眼鏡のブリッジを上げながら言う。
「気が向いたらな」
俺は笑いながら緑間の大きな肩を叩き体育館を後にした。
(緑間ばっかりずりー)
(ふん。俺は人事を尽くしているから当然のことなのだよ)
肩を叩かれた所がちょっとだけ熱いのは気のせい。
中庭以来の緑間くん。
ラッキーアイテムが某電気鼠なのは管理人の趣味
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