「ん・・・?」
「ようやく起きた」
内田が目を覚ました時にはすでに外は真っ暗になっていて、
本棚も綺麗にした後だった。
「内田昌平だな?」
「ああ。そうだ」
「単刀直入に言う。なぜこんな事をした?」
内田はポツリポツリと話していく。
大切な大会だったこと、自分の葬式で泣く友人やチームメイト、
もう触ることができないバスケットボール。
どうして自分だったのか、何故たくさん人がいた中で自分が犠牲になったのか、
悲しみが妬みや恨みに変わっていった。
「だから俺はみんなも同じようになればいいと思ったんだ」
「だから襲ったってわけか」
「ああ。途中でそんな事しても意味がないって気づいたんだ。でもその頃には俺の意識では止めることができなかったんだよ」
だから、お前らに止めてもらってよかった。
内田の霊は笑い体が光に包まれる。
「俺。もう一度生まれ変わったらバスケやるんだ。もちろん事故に気をつけながらな」
と、そう言い残し消えていった。
「一件落着だな」
「ああ。おおごとにならなくてよかったよ」
ふぅ、と俺は一息つく。
「真白、帰るぞ」
「ああ」
図書室から出ようと踵を返す。
「久遠くん、ですよね?」
俺と兄貴以外の声はあるはずのない図書室。
その声は、
「黒子?」
普段通りの無表情な顔で彼はここにいた。
(おい、どういうことだよ)
(知らん、教師からは人払いはしたと聞いた)
捜査終了。
そして本編主人公ようやく真白くんと絡み←