「真白。確認がとれた」
「おー兄貴。俺も確認した。ココだ」
先ほどの霊の名前は内田昌平。
2年前バスケ部に所属していた1軍の選手。
試合に向かう前に交通事故にあい帰らぬ人となってしまった、との事。
「どうりでな。だってここ運動系の本棚だし」
俺はニヤリと笑って1冊の本を念力・念動作用(キング)で浮かせる。
すると、
ダダダダダダ!!!
本棚の本が雪崩のように崩れてくる。
「ちょっ」
「真白!」
そして落ちてきた本が浮き、こっちへ弾丸のように向かってくる。
「変形(ドミニオン)!」
胸元に隠してある棒を盾に変え防ぐ。
防いでも防いでも本は投げられてくる。
「話聞きやがれ!くそったれがぁ!!」
内田の霊はじっとこちらを見て、ブツブツと何かを言い続けている。
声が小さくて聞こえない。
兄貴が反対側に回る。
「目を覚ませ」
兄貴は内田の霊の背中に手を当て精神攻撃(ブロウ)で突き飛ばす。
「っ!?」
精神攻撃(ブロウ)で突き飛ばされた内田は目を回し気を失った。
「はぁ・・・ったく」
盾を棒へ戻し息を整える。
「こいつが目を覚ますまでに片付けるぞ」
「りょーかい」
意識は時々内田の霊に向けながらも元あった通りに本を本棚に戻していった。
「・・・」
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