理由を聞くと彼・・・緑間は朝の占いでラッキーアイテムがメロンパン。
今日に限りメロンパンがどこにも売っておらず、ラッキーアイテムを持ち歩いていないから朝練には遅刻、シュートは決まらず、忘れ物はするし、怪我までも負ってしまったらしい。


「ラッキーアイテムを持ってないから人事を尽くせないのだよ」


そう緑間は呟き丁寧にテーピングで巻かれた指を撫でる。

俺はそんな緑間を見て袋を閉じ、メロンパンを緑間に差し出す。


「ほら、やるよ。ただ弁当は自分で食え。スポーツマンが昼飯をメロンパン1個だけなんてダメだろ」

「ありがとうなのだよ」


緑間は嬉しそうにに袋を受け取る。

昼食という目的が無くなったところで、俺は教室に向かおうとする。

すると制服のズボンをそっと引っ張られた。


「お前、名前は?」

「久遠。久遠真白」


真白・・・と緑間は俺の名前を小さく呟く。


「真白。この弁当は俺にとってはいささか多い。一緒に食べてくれないか?」


うつむいて、緑間の表情はよく見えないが耳は真っ赤にしている。

俺はそんな緑間を見てクスリと笑い、また座った。


「じゃあ遠慮なく頂くとしよう」








(久々に食べた手料理は出汁の効いただし巻き卵だった)
(緑間はおは朝信者らしい)



なのだよ、ということで緑間。
彼は中庭でつまづきこけて眼鏡を落としたようです。




 




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