||| plus alpha 「約束だよ、燐」 「赤司・・・」 観客の話し声がザワザワと煩いはずなのにここだけ無音で。 「やっぱり燐が僕に勝つ事は無理だったんだよ」 「煩い!来年こそはっお前に勝つ!」 ユニフォームを握り締めキッと赤司を睨みつける。 足はガタガタと震えていた。 「来年?バカだなぁ。そんなもの燐にはないよ。だって約束したじゃないか」 「っ・・・あんなもの無効だっ!」 「燐?あんまりおいたが酷すぎると流石の僕も許せないよ?」 赤司が胸元を掴む。 あれだけ騒いでいた観客がシンと静まった。 「燐が言ったんだよ?僕が高1の大会で勝ったら僕のところに来るって」 僕はそれを守ったまでだ。次は、燐の番だよ?そう赤司は怪しげに笑う。 「おいっ水無月!」 「ああ?アンタが誠凛のキャプテンさん?悪いけど燐はもらっていくから」 「んだとぉ?何言ってんだよダァホ!」 「そういう約束なんだ。連れて行かれたくなかったら僕たちに勝てばいいだけの話だったんだから」 力の入らない俺を赤司は抱え洛山の方へ向かう。 虚ろな目映ったのはただ呆然とした誠凛の皆の顔だった。 (やっと手に入った。2年越しの僕の燐) Nov 12, 2012 07:52 browser-back please. |