お誕生日おめでとうございます

引退後、久しく会っていなかった可愛い後輩マネージャーと昇降口で会っていきなり、お辞儀と一緒に可愛くラッピングされたプレゼントを渡された。

「森山先輩!お誕生日おめでとうございます!!」

白い頬を赤く染めて、目をうるうるさせて俺を見つめる後輩ちゃんに微笑むと、彼女の耳元で囁いた。

「俺と付き合ってください」






「で、振られたの!?アハハハハマジでウケる」

幼なじみで、隣の席のなまえは、傷心して凹む俺を慰めるどころか、机をバンバン叩いて下品に笑っていた。

「そんなつもりで渡していないです…だってー!!アハハハハ!!あんた本当にバカだよね」

「うるさい、慰めろ」

「はいはい、よした可哀想。プププ」

「もう、いいっ!俺の運命の人は彼女じゃないんだ」

「あんたが勝手に暴走しただけじゃん」

散々、笑っていたなまえに冷静に返された俺は、「ハイ、ソウデスボクガワルイデス」と呟くと、拗ねた様に机に突っ伏したが、なまえに肩をド突かれて顔を上げると、これまた大雑把ななまえから想像つかない可愛くラッピングされたプレゼントを手に持っていた。

「ナニコレ」

「由孝、お誕生日おめでとう」

押し付けるように渡されたプレゼントに、困惑している俺になまえは茶化す様にこう言った。

「バレンタインも含まれているから、お返し期待しているから」

「は?え、ええ!?」

アワアワしている俺を、なまえは笑い飛ばした。

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