もう何十回も見たアイドルのライブDVDを見ながら私はため息をついた。隣にいる宮地はいつもの無愛想な表情とは一変して満足そうに笑っていた。宮地曰く、これは伝説のライブらしい。正直、アイドルに興味ない私は、清楚な笑顔を振りまきながら踊っている女の子が宮地の推しメンというぐらいしか知らない。
「おっ」
サビに入る前に宮地は持っていたリモコンで映像を止めた。そして、じっくり眺めると表情を緩める。
「やっぱりこの脚のラインがたまんねぇ」
宮地の推しメンがターンして、パンツが見えるか見えないギリギリの際どい場面で、宮地は両手で顔を隠して恥ずかしそうにジタバタする。アイドルに傾倒している宮地には少々理解し難い拘りがあった。
「臑は細いけど、膝小僧から太ももまでのこの緩いカーブが堪んねぇ…!もう、撫でるぞ!!撫でたい!」
そう熱弁する宮地に苦笑いしか出来なかった。しばらくすると、満足したのか再生ボタンを押した。そして、一時停止、巻き戻し、一時停止を繰り返して、まだ1曲目なのにもう1時間経過していた。宮地は相変わらずアイドルを真剣な眼差しで見つめる。今日は宮地の部活がないから久しぶりに二人でゆっくりできると思ったのに。まあ、ある意味ゆっくり二人でいるけどさ。でもさ、少しは構って欲しいんだけど。
「宮地、構って」
「いやだ」
「じゃあ帰る」
「おおー勝手にしろ」
「…本当に帰るよ」
「ったく、仕方ねーな」
宮地はテレビの電源を消すと、不機嫌そうに眉を寄せて私を見つめると、私の太腿に手を置いた。ショートパンツとニーハイの間の素肌の部分を撫でると、背中がぞわぞわと震えた。
「なまえで楽しむよ」
宮地はニンマリ笑うと、ニーハイを足首まで脱がすと、露わになった膝小僧に口付た。
私の彼氏の性癖は少し変だ。彼は、女の子の脚に並々ならぬ執着心を抱いていた。宮地の赤い舌が膝から太腿をゆっくり這っていく。宮地の頭を掴んで離そうと抵抗するけど、全く動かず、逆に噛まれてしまった。
「宮地、ちょっとやめてよ」
「アイドルの脚も好きだけど、なまえが一番だ」
恍惚とした表情で見つめる宮地に私は抵抗ができなかった。
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宮地さんに足を舐められたいです