「今日からお前は僕のものだ」
赤司はそう言うと、私の頬に手を添えた。うん、意味わかんない。
「…は?」
「だから、今日からお前は僕のものだ」
What?聞き返しても同じ言葉を繰り返す。元々、病を患っている子だとは思っていたけどここまで酷いとは。
「僕の命令が聞けないの?」
そう言うと、まるで聖母のような(赤司は男だけど)優しい笑みを浮かべた。
でも、有無を言わせない力強い圧力を感じた。洛山高校バスケットボール部の掟1、赤司様の言うことは絶対!私は力無く、首を縦に振るしかなかった。
「あと今日から僕のこと呼ぶときは『様』を付けてね」
「赤司、言ってる意味が分からないんだけど」
「なまえ、僕は聞き分けの悪い子は嫌いだな」
赤司は先ほどの笑みとは対照的に瞳孔をカッと開いて睨むと、私はその場に凍りついた。ナニコレ、目が怖い。私は仕方がなく「赤司様」と呼んだ。
「聞き分けのいい子だね」
そう言うと満足そうに赤司様は笑った。
こうして、私の奴隷生活が突如始まったのである。