部活中に中谷監督に「これ、買ってきて欲しいんだけど」と、メモと一万円札を渡された。そろそろ、スポドリの粉末切れそうだったなーとか、洗剤系の買い置きが無いから買うのかなと、メモを見たら丁寧な字で書き連ねる備品の中に、たい焼き(つぶあん)と少し行間を空けて書いてあった。
「あ、もしお金に余裕があったら#name2#も好きなもの買っていいから。ただし300円までね」
中谷監督は、みんなには内緒だからね。と、呟いた。
買い出しの準備をして部室を出ると、こんなに寒いのに汗まみれの高尾が部室前に駆け込んできた。息も絶え絶えで、足取りがフラフラな高尾の肩を掴むと、何故かそのまま抱き寄せられた。何この急展開。
「高尾、どうしたの」
「#name2#サン、今日はもう帰るの?」