第17話 許されないと知りながら 「そういえば昨日、名前ちゃんを見かけたよ」 始まりは楽屋での龍の何気ない一言だった。 ツアーも残すところ東京でのファイナル公演のみとなったTRIGGERは、再び東京を拠点に様々な仕事をこなす毎日を送っていた。ちなみに今日はバラエティ番組の収録だ。 「へぇ。どこで見たんだ?」 楽の問いかけに龍が答える。 「普通に外でだけど、ちょうど楽器屋に入っていくところだったみたいだ」 「時田さんの話だとあんまり外出しないって話だったよな。で、何か苗字と話でもしてきたのか?」 「いや。俺も声かけようか迷ったんだけど、隣に知らない男の人がいたから遠慮したよ」 「は……?」 龍の聞き捨てならない言葉に、思わずポーカーフェイスを崩して反応してしまった。 「……龍。どんな男が隣にいたって?」 「えっ!えっと、若い男の人としか……!」 「へぇ……」 「て、天?とりあえず一旦落ち着こうか……?」 隣に知らない男がいたってだけでも気に食わないのに、それが若い男となれば落ち着けるはずがない。龍に凄んでもしょうがないことは分かっているけれど、名前のこととなると感情がコントロール出来ないのが本音だった。 「完全無欠のアイドル様でも振られることがあるんだな」 「は……?」 「そいつが苗字の彼氏って可能性もあるだろ?」 「いい機会だから楽に一つ忠告しておくよ」 「何だよ」 「小鳥遊さんを好きなのは勝手だけど、その浮かれた恋愛脳をこっちにまで押し付けないでくれる?」 ボクの言葉に楽が音を立てて立ち上がる。 「好きとか勝手に決めつけてんじゃねぇよ……!」 「その言葉、そっくりそのままお返ししてあげる」 「相変わらず可愛くねぇガキだな!」 「そうだね。反対に今日の楽は女の子みたいで可愛いよね。今日の番組、IDOLiSH7に帯同して小鳥遊さんも来てるんでしょ?さっきからずっと上機嫌で、見てるこっちが恥ずかしいんだけど」 「お前は毎回……!」 「ストーップ!楽も天もこれ以上はダメだ!」 楽が更にヒートアップしそうなところで龍が間に入る。言い合いが止まったところで、ボク達は溜息をつきながら互いに背を向けた。 「おい天、どこに行くんだ……!?」 「心配しなくても飲み物を買いに行くだけだから」 龍の問いかけに振り返ることなく、ボクは勢いよく楽屋の扉を閉めた。 「飲み物ならここにあるのに……」 その言葉はもちろんボクには届かなかった。 廊下に出て足早に自動販売機のある場所へ向かう。 着いた先で何を飲もうか選んでいると、いちごミルクだらけの自動販売機を思い出した。あんなもの特注して使用している人間は、後にも先にも名前くらいなものだろう。 それを思い出し余計に名前に会いたくなった。一体誰と歩いていたのか。そいつとはどういう関係なのか。そればかり気になってしょうがない。 「天にぃ?」 ガコンと自動販売機から水が落ちてきたと同時に、背後から声をかけられた。 ボクをそう呼ぶのはこの世でたった一人。 ボクの双子の片割れである陸だけだ。 「お疲れ様です、七瀬さん」 「あっ……ごめ、えと……お疲れ様です、九条さん……」 でも今はIDOLiSH7のセンター七瀬陸とTRIGGERのセンター九条天。それだけの関係。 血の繋がった家族であることはこれからも公表するつもりはない。もちろん陸にその気持ちが備わっていないことも、そんな風に割り切って器用に出来る人間じゃないことも知っている。 「何か用?」 だから今だって陸はボクに言いたい言葉を呑み込んで、寂しそうな表情を浮かべている。 「ううん……。特に用とかあった訳じゃないんだけど……」 「そう。それじゃあ収録が始まったらよろしくお願いします」 「あの……!一つだけ……!」 その場を去ろうとするも呼び止められ、再び陸を方を振り返る。 「オレ達、もうすぐ新曲出すんだ……!」 陸の言葉に再び名前の顔が思い浮かんだ。 知ってる。どんな曲なのかも歌詞なのかも、陸がそれをどう歌ったのかも、そしてそれを作ったのが昴である名前だってことも。 「凄く良い曲だから良かったら聞いてみてほしい」 別に名前は昴としてIDOLiSH7に楽曲提供しただけで、それ以上でもそれ以下でもないはずだ。それなのに言葉一つで奥底にあるドロドロした感情が今にも飛び出そうになる。 ──それを言うなら名前はボクのものですらないのに。 「……全部知ってる」 陸には聞こえない小さな声で呟き、ボクはその場を後にした。 ここは収録スタジオだ。大切な仕事場だ。ボクは一体何を考えてる?今すべきことは九条天として完璧に仕事をこなすこと。 それ以外は必要ない、はずなのに──。 ポケットからスマホを取り出し名前の名前をなぞる。止められない感情がボクを支配していく瞬間だった。 ◇ それはいつもと同じように引きこもって作業をしている時のことだった。 スマホが鳴り中を覗けば、届いたメッセージは一文。 “今夜オムライスが食べたい” たったそれだけだった。 それから猛スピードで彼をお迎えする準備をした。リクエストはこの日のために何度も練習しておいたオムライス。料理上手とは言えない自分だけれど、今日はかなり美味しく出来たと思う。 「あの……天くん」 それなのに今日の彼は機嫌があまりよろしくない。 「あまり美味しくないですか……?」 「さっきも言った通り凄く美味しいよ」 私に向けてくれる笑顔はいつも通り、いやいつも以上にキラキラしてると思う。 けれど私相手だとそう簡単に誤魔化せるものではない。何度耳を傾けても天くんから不機嫌な音が聞こえてくる。 「オムライス、嫌いになっちゃいました……?」 「変わらず好きだけど」 「そう、ですか」 「今日の名前は変なことばかり聞くね」 だってそれは天くんが変だからとは言い返せなくて、オムライスと一緒に言いたい言葉を呑み込んだ。上手く会話が弾まない中、カチャカチャと食器の音だけが部屋に響く。 急にうちに来るって言い出したのは、私に何か怒ってるからかな……?何か言いたいことがあるなら言ってくれればいいのに。なんて……そう言い出せない私も同じか。 「あ、あの。食べ終わったらあっちに行きますか?」 これ以上はさすがに気まずいと感じた私は、防音室を指差しながらそう言った。 言葉が上手く交わせないなら音楽で繋がればいい。それぐらいしか私に出来ることはないし……。 「今作ってる曲を天くんにもぜひ聞いてもらって……あ、でも迷惑なら全然いいんですよ!そうだ、新しいギターを買ったんです。前に天くんが──」 「名前」 「は、はい。何でしょう」 「色々提案してくれて有難いんだけど」 「迷惑……でしたか?」 「そうじゃないよ。ただもし我が儘を言っていいのなら、名前のピアノが聞きたい」 不機嫌な音が消えた。 それでいつもの天くんに戻ってくれるならお安い御用だ。 「はい、ぜひ!」 私は快く天くんの我が儘とも言えない我が儘を承諾した。 ご飯を食べ終えた私達はすぐさま防音室に移動し、グランドピアノへと向かう。 「何かリクエストはありますか?」 「キミに任せるよ」 「お任せか……。そうですね、じゃあとっておきの曲をお弾きしますね」 私が悲しい時や苦しい時いつも聞いていた曲。そしてそれは世界でただ一人私しか知らない曲。 鍵盤に手を置いて最初の音を奏でれば、そこから美しく繊細なメロディーが流れ出す。天くんは曲が終わる最後まで、私の指先を黙って見つめていた。きっと誰が聞いてもこの曲の虜になるだろう。現に今この曲を弾いている自分もとても気持ちが良い。 どうかこれで天くんの心が少しでも晴れるなら、そう思いながら私は音楽を奏で続けた。 最後の一音を押し終え手を離すと、隣にいた天くんから拍手が起こる。 「……思わず拍手してしまうくらい素晴らしい曲だった」 「本当ですか?そう言って頂けて嬉しいです」 「初めて聞いた曲だったけど、これもキミが作った曲?」 「いえ。これは私の兄が生前作った曲です」 兄には類い稀な音楽の才能があった。頭の中にメロディーが湧いてくると言っては、それをいつもピアノに乗せていた。今の私と同じ理屈だ。そして兄の才能をいつも側で目の当たりにしていたのも私だった。 「私が泣いたり落ち込んだりした時、兄はいつもこの曲を弾いてくれました。私の一番大好きな曲です」 「そう、お兄さんの」 「海で出来た曲なので海の曲ってタイトルなんですよ。とっても安易だと思いません?」 「確かに。それはそうかもしれないね」 「その頃何か嫌なことがあると時々二人で海に行ってたんです。えっとS海岸って知ってますか?」 「そこなら撮影で行ったことがあるよ」 「子供ながらに大冒険でしたよ。兄は海を見るといつもこのメロディーが思い浮かぶと言ってました」 死んだ兄のことは時田さんも青山さんも、それからRe:valeの二人も知っている。けれどどんな兄だったか、という話は今日まで誰にもしたことがない。 「兄の曲を誰かに聞かせたのは天くんが初めてです」 でも天くんには本当の自分を知ってほしいって欲張りになってしまう。自分の気持ちを自覚してからは余計に歯止めが効かない。 「私は天才なんかじゃないんです。本当に天才だったのは兄の方なんですよ」 「それでも昴としての音楽はキミが作ったものなんでしょう?」 「それは一応そうですけど……」 「ならボクはキミの音楽が好きだよ」 思いがけない天くんの言葉に、胸の奥から何かが込み上げてくる。 「もちろんキミのお兄さんも素晴らしいのだろうけど、名前の音楽だって負けないくらい素晴らしい音楽だと思う。だからボクはキミが作ってくれた曲に誇りに持っていつも歌っている」 「……ありがとう、ございます」 「それから海の曲よりも宅配ピザってタイトルの方がどうかと思うけどね」 「あはは、確かにそうかもしれません。私も兄のことが言えないですね」 私は熱くなった目頭から涙を零さないようにするので精一杯だった。 全てを知ってもらったうえで自分を認めてもらえることが、こんなにも嬉しいことだったなんて知らなかった。 大好きな兄に追いつきたいといつも必死だった自分が、少しだけ報われたようなそんな気がした。 「ああ!もしかして!」 瞬間、私の中であることが閃いた。 私と兄の関係を思い返す中で、一つだけ浮かび上がった人物がいた。それは天くんにとって双子の弟である陸くんだ。 「びっくりした……。突然大きな声を出して一体何?」 「天くんが不機嫌なのは陸くんが原因なんじゃないかと思ったんです!」 と大きな声で返答すれば、天くんの顔が一気に歪むのが分かった。 「は……?何でそこで陸の名前が出てくるの……?」 し、しまった!思わず陸くんの名前を出しちゃった……! さすがに馬鹿な私でも今のは確実にまずかったのは分かる。 天くんは私に陸くんの話は一切していないし、私が陸くんと会ったことや双子であることを知っていることなど何も知らない。だから陸くんの名前を口に出した時点で、天くんが私を不審に思うのは当たり前のことだ。 「あー……えっと、その」 「名前。ボクを怒らせたくなかったら正直に全部話して」 再び鳴り出した不機嫌な音が大音量で聞こえてくる。 怒らせたくなかったらと天くんは言っているけれど、もうかなり怒ってる気がするんですけど……! 「話せば長くなるんですけど……」 そう切り出した私は倒れたところを四葉環くんに助けてもらったこと。運ばれた先がIDOLiSH7の寮だったこと。そこで陸くんと会い彼から聞こえる音から、天くんと双子であることが分かってしまったこと。 そしてIDOLiSH7の皆に自分が昴だと知られてしまった経緯を包み隠さず話していった。 「天くんがどこか不機嫌だったのは、その、聞こえてくる音で分かってたんですけど……」 私が陸くんに関わってしまったことや双子だという事実を知ってしまったことなど、何かしらあの日に関することが天くんの耳に入ってしまい、不機嫌になってしまったのだと私は予想したのだ。 その予想は大きく外れていたことが天くんから説明された。 「……キミに隠し事は無意味ってことがよりはっきり分かったよ」 「すみません……。こんなの人様のプライベートを勝手に覗き見るようなものですよね……」 「キミの場合覗き見るっていうより、覗き聞くって方が正しい気もするけど」 「……仰る通りです」 こんなの気持ち悪がられて当然だ。 もうこうして会ってくれることもなくなるかもしれない。 自業自得と分かっていても、今度はまた違った意味で目頭が熱くなる。 「ねぇ、まさか一緒に歩いていた若い男って陸じゃないよね?」 「え?一緒にって……何の話ですか?」 「楽器屋に誰かと一緒に入っていったところを、龍がたまたま見たって言ってた」 「私と陸くんが楽器屋?ないですないです……!あの日以来会ってもいないのに……!」 「じゃあ龍が見た男は誰?」 誰と凄まれても正直何のことだかさっぱり分からない。十さんがたまたま見かけた……楽器屋……若い男性……? 「あっ、それは多分ギタリストの方ですね。新しく昴の制作チームに入ったスタジオミュージシャンの方です」 「ギタリスト?」 「時田さんがスカウトしてきた若くてとてもお上手な方なんですけど、まだ上京したてでとりあえず楽器屋を教えてほしいって頼まれて案内したんです」 と説明していると天くんが無言になってしまった。また何かまずいことを言っただろうかと顔色を窺えば、とりあえず怒っている様子はないようだ。 「もしかして……それで今日は不機嫌だったんですか?」 恐る恐る尋ねてみるもそれでも天くんからの反応はない。 というか私が誰かと楽器屋に行ったことで何故天くんが怒るのだろう。 だってそんなの普通に考えたら 「ふふ、変な天くんですね。それじゃあ何だか嫉妬してるみたいじゃないですか」 今度は冗談も交えて笑いかけてみるもすぐに後悔した。一層部屋が静まり返り更に空気が重くなる。 どうしたらいいのかあたふたしていると、この後の天くんがかけてきた言葉で事態は更なる展開をみせることとなる。 「そうだって言ったら?」 「……え?」 「そうだって言ったらキミはどうする?」 「そ、そんなまた……どうしたんですか?そんな冗談らしくない……」 「冗談なんかじゃない」 知ってる。天くんの音がそう言ってる。 でもそんな訳あるはずない。だって天くんはTRIGGERの九条天なんだから。 「キミの言う通り今日ボクがずっと不機嫌だったのは、その男に嫉妬していたからだよ」 天くんが最後の言葉を口にする前から、聞こえてる音がある。その音はとても力強く私に向かって鳴り響いている。 「このまま隠し続けていてもキミにはきっと聞こえてしまうんでしょ?」 「そ、それは……」 「ならちゃんと自分の言葉で伝えたい」 「ボクは名前のことが好きだよ。キミの音楽だけじゃなく、キミ自身のことも」 それは兄や時田さん達とはまた違う、私に対する私にだけ向けられた愛情の音。天くんの言葉に嘘はない。 だってさっきからずっと聞こえてくる。 彼の全身から私が好きだという音が。 「名前」 動けないでいる私の頬を天くんが撫でる。触れられた場所がまるで熱を帯びたように一気に熱くなっていくのが自分でも分かった。 「嫌なら拒んで」 天くんの長い指が頬から顎に流れ、くいっと視線を上げられる。そのまま視線がぶつかると、私の心臓がうるさいくらい音を立て始めた。 早く拒まなきゃ……。 だってこんなこと許されるはずがない。彼の世界にこれ以上私がいてはいけない。きっと誰もがそう思う。誰もが反対する。分かっているのに私の音も天くんに負けないくらい鳴り響いている。 目の前にいる彼が、九条天が好きだって──。 だから拒める訳なんてなかった。 「……んっ」 ゆっくりと天くんと唇が重なり合う。味なんて何一つ分からない。息をしていいのかさえ分からない。 そっと離れようとする隙間で必死に酸素を取り込むも、今度は天くんの手が私の後頭部を掴み先ほどよりも深く唇を塞がれた。 「ん……っ、ぁ」 頭がクラクラして全身が痺れてどうにかなってしまいそうだ。 「天……くんっ、くるし……」 「ごめん……やりすぎたかな」 何とか彼に訴えると天くんは笑みを浮かべながら私を解放してくれた。 そうだ。それにまだ私にはやり残したことがある。 「あの、天くん……私も言いたいことが……」 「ん?」 「私も……天くんのことが、好きです……」 後だしになってしまうけれどずっと伝えたかった想いを告げれば、どうしたものか天くんが目の前で固まってしまった。 天くんのこんな姿は初めて見る。 「……名前。可愛すぎ」 「え?え……!?」 「だからもう一回キスさせて?」 天使のような笑顔で言われ今度は反対に私が固まってしまった。再び唇が重なり合おうとするその時。 ──プルルルル。 私達を遮るかのように携帯が大きな呼び出し音を鳴らした。 「わ、私のだ」 慌てて手に取りディスプレイを確認すると、その名を見た途端一気に冷や汗流れた。 そんな慌てなくても別に悪いことをしていた訳じゃないんだから……。いや……時田さんにバレたら絶対に怒られるか……。 「はい。あ、はい。今ですか……?今は曲を作ってて……」 電話の向こうから時田さんに何をしていたか聞かれ、咄嗟に嘘をついてしまった。ちらりと天くんを見れば、心なしかどこか楽しそうにしている気がしないでもない。 「あー……えっと、ちょっと考えてみます。はい。じゃあまた」 早々に電話を切り、ふうっと息を吐く。 「電話の相手は時田さん?」 「はい、そうです。今週末のTRIGGERのファイナル公演と、その後の打ち上げに来ないかって言われまして……」 初めてこの家に天くんが遊びに来て以降始まったツアーも、もうすぐ最終日を迎えようとしていた。前回のコンサートはお邪魔させてもらったけれど、今回は誘われることはないと思っていたから意外だ。 「あ、でもちゃんとお断りしますのでご心配なく……!」 「どうして?」 「どうしてって、だって私関係者でも何でもないですし……」 「TRIGGERの曲を作っておいて関係者じゃないなんてことはないでしょ」 「でも……」 「キミは知らないかもしれないけれど、今回のツアーで一番人気があった曲は紛れもなくキミの作った曲だよ」 「まさか、そんな」 「そう思うなら確かめにくればいい」 こんなに幸せなことばかり続いていいのだろうか。 けれどもう後戻りは出来ない。 「そろそろもう一回してもいい?」 「え?何をですか?」 「キス」 「あああ!それはそのえっと……っ!」 そう言って小悪魔のように笑う天くんに、終始私はドキドキさせられっぱなしだった。 始まったこの恋に忍び寄る影があることなんて気づきもせずに。 [ back ] |