※学パロ









「てめぇ…また、ピーマン残してんじゃねーよ!このfoolがァ!」






時刻はだいたい12時過ぎのお昼時ごろ。みな、教室やら屋上やらで友達と楽しくご飯を食べている
その中に政宗と三成も屋上でお昼を食べていた。この2人は所謂、恋人同士である。勿論2人はその関係を周りの人 (信頼出来る友人にはもうその関係を打ち明けている) には秘密らしいのだが、2人を見ていれば、だいたいの人は恋人同士なのだろう。と分かっていた



恋人同士、と言えば…それはそれは初々しくてラブラブなイメージが強いのだろうが、2人にはそんなイメージなど当てはまらなかった

最初のほうこそ、ぎこちなく、2人して緊張していた…と言うのに今では、喧嘩の毎日である


今だって、お昼になったので屋上に行き、政宗の手作り弁当を三成と一緒に食べる…と言うところまでは恋人らしくて良かった、が。食べ終わったあとが悪かった。なんと、三成がピーマンを残していたのだ。しかも、一度ではならず何度も

政宗は何度も注意していると言うのに直そうとしない三成に、ブチ切れた政宗は怒鳴った。それが冒頭の台詞である






「三成…てめぇいい加減にしねぇと、明日からピーマン尽くしの弁当にすっからな、you see!?」

「うるさい。少しは黙れ政宗。いくら言おうが、ダメなものはダメだ。それに貴様こそ人参食べれないだろう!」

「Ah!?俺は今、食べれるよう克服中だ!てめぇは、食べようともしねぇじゃねぇーか!」

「克服中だと?私は今の今まで貴様が人参を食するところを見たことがない。すなわち、食っていないも同然だ!」

「んだと!?上等だ…じゃあ、明日からは俺の弁当は人参尽くしでてめぇの弁当はピーマン尽くしにしてきてやるよ!
明日になって泣きっ面かくんじゃねーぞ!」

「それは貴様のほうだろう」






いつの間にか白熱しており、互いの目線の先に火花がバチバチと燃えていた。周りの人は自分に被害が及ばないように、静かに避難していたことを2人は知らない


今にも殴り合いになりそうな雰囲気だったが、チャイムが鳴ったことにより、2人は舌打ちをしつつも弁当を片付けて自分の教室へ戻って行った







6時間目の授業を受けていた政宗は、先生が黒板に書いた文字をノートに写した。一通り書き終えると先生の声や黒板にチョークで書く音などをBGMにし、頬杖をして窓から外の景色を見た


校庭では同学年のクラスが体育の授業を行っていた。種目はどうやら陸上系のようだ。

ぼーっと眺めていると、銀髪の頭をした男が目に入った。あの逆三角形のした前髪といい、あの痩せ型の長身と言えば…もう一人しかいない。そう、政宗の恋人…三成だ



これから彼は50mを走るのだろうスタートの位置に立ち、先生の掛け声と空砲の音を合図とし、彼は走り出した。一緒に走り出した生徒を置いて行き、余裕綽々とゴールをした


相変わらずはえーな…なんて、ぼーっと外を眺めてそう感想を心の中で述べた






こんなはずじゃなかったんだ。本当はもっと恋人らしくしたかった。でも、恥ずかしさとどう接すればいいのか分からず、いつも喧嘩腰になってしまう。相手も負けず嫌いだから、乗っかってきて喧嘩に発展しまう


政宗は無意識にはぁ…と溜め息をついた。それと同時に先生に「ちゃんと授業を聞きなさい」と注意され慌てて視線を窓から黒板へ向けた

外にいた三成が政宗の事を見ていたとは知らずに――…











放課後、憂鬱だった授業も終わり背伸びをして、帰りにスーパーよるかなんて考えつつカバンを取り帰ろうとドアへ向かうと




「政宗、」




ドアの入り口には三成がいた。いつの間にかいた三成に驚いた政宗は一つしか無い目をこれでもかってくらい開いた





「な、なんだよ。ビックリさせんじゃねーよ。つか、そこ退けよ。帰れねーじゃねぇか」

「………その、なんだ…あれだ、」

「Ah…?」

「すま…すまなかった…」




目線をあちこち泳がせ、あーとかうーとか唸っていたかと思えば、彼の口から謝罪の言葉が出てきた。大事なことだからもう一度言おう。あの負けず嫌いの三成から謝罪の言葉が出てきたのだ

政宗はポカンとしつつ、明日槍降るかもなんて頭の片隅でそう思っていた






「Aー…、っと…」

「だから、すまなかったと、言っている!貴様があまりにも浮かない顔で空を見ていたから、もしかしたら昼の喧嘩を思い返してると思ってだな…私にも否があるわけであってだな…」




だんだん語尾ら辺が小さくなり俯く三成を見て、政宗はブフッと吹き笑い始めた




「なっ、貴様ぁあ何を笑っている!私が真剣に謝っていると言うのに…!」

「、sorry.sorry!
ははっ、んな睨む、なよ!」




ひーひー言うまで笑い続けた政宗をムスッと不機嫌そうに睨み付ける三成。笑いが収まった政宗は目から出た涙を拭い、三成と向き合った





「Ahー…俺の方こそ悪かった。sorry…
なんか、恥ずかしさのあまりつい喧嘩腰になっちまうんだ…本当に、悪かった…」

「…私こそ、貴様と同じ理由だ…」





互いに本当のことを告げると、互いに同じ理由であったことにポカンと顔を合わせてから、クスリと笑い合った



恥ずかしがり屋で素直になれなくて負けず嫌いな俺たちはついつい些細なことで喧嘩になってしまうけど、それは相手のことがどうしようもなく好きなのだから…かもしれないな







「んじゃあよ、恋人らしく一緒に帰ろうぜ。OK?」

「いいに決まっているだろう。帰るぞ政宗」






夕暮れに染まった道を2人はなんだかスッキリした顔で歩いていた。後ろにある長く伸びている二つの影は、仲良くみえた


だが、その数十分後スーパーから出た2人がどちらが荷物を多く持つかと言う下らない事で喧嘩していたことはまた別のお話








喧嘩も愛です

(相手が好きだから)
(照れ隠しで)
(喧嘩しちゃうんです)










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大変お待たせしましたぁああぁああ!!
燐様のリクエスト「ケンカップルな三政」とのことでした!

ケンカップルって…こんな感じですか…?←
リクに沿えていない感じがしてたまりません…
なんか違うよ!と言う場合は申してくださいぃいい(>_<)


苦情、書き直し、持ち帰りは燐様のみ可です

燐様リクエストありがとうございました!これからも当サイトをよろしくお願いします!