※現パロ
※姉妹設定







コポコポとコーヒーを淹れる音。豆には結構こだわる方なので、コーヒーに関してはうるさいとよく言われる。

そんなコーヒーの香ばしい匂いを嗅ぎながら、孫市は朝刊をポストから取り出して玄関からリビングへ戻ってきた。






「コーヒー飲むか?」

「あぁ、頼む」






リビングに戻れば、金髪の髪をした女性…かすががそう尋ねてきた。私が淹れるコーヒーより、かすがが淹れるコーヒーの方が美味しいことを知っているので、すかさず頼んだのだ


かすがは分かった。と短い返事をしてマグカップを4つ用意した。そのうち2つは私とかすがのコーヒーの分。あとの2つはまだコーヒーはダメな妹たち用のホットココアの分だ



なかなか手際が良いかすがに感心して椅子に座り、テレビに電源をつけて新聞を広げた。それと同時にコトリとマグカップを置く音が聞こえた

新聞をどかしてみれば、孫市と対面するように座りマグカップに少しミルクを足して飲むかすが。手前には湯気がでているコーヒーの入ったマグカップがあった




孫市は新聞をたたみ横に置いてから、何も入れずにブラックコーヒーを飲み始める







「やはり、美味いな」

「誉めたって何も出ないぞ」

「ふふ、そうか。それよりあの2人はどうした」

「大方まだ寝ていると思う」






そう言ってまたコーヒーを飲もうとした瞬間。ズダダダと勢い良く階段から降りてくる音が聞こえた。その音を聞くなりかすがは椅子から立ち上がりキッチンへ向かった。きっと一つのマグカップにココアを淹れるのだろう

そしてガチャリとドアが開いた







「孫市姉様、かすが姉様、おはようございます!鶴姫ただいま起きました!」






きらんと言う効果音を出して入ってきたのは中学生の鶴姫。とても明るく元気で可愛らしいことから学校の一部でファンクラブがあると言う噂を聞く。占いが趣味でよく占って欲しいって言う人もあとをたたないらしい


そんな鶴姫は孫市とかすがに元気よく挨拶して、かすがの隣に座った。かすがはココアの入ったマグカップを持って座り、鶴姫に渡した。鶴姫は明るい顔をしてかすがにお礼を言ってから、フーフーと息を吹きかけて少し冷ましてから、チビチビの飲み始めた









「まったく、休みだからってグータラしては駄目だぞ」

「はーい、かすが姉様すみません」

「姫、あいつはどうした?」

「あ、はい。それが今日着ていく服が決まらないみたいでスッゴく悩んでました」

「「……またか」」






孫市とかすがは、はぁと小さく溜め息をついた。鶴姫はうふふと微笑んでホットココアを飲む。

すると先ほど鶴姫が降りてきた音よりも、けたたましく階段を降りてくる音。そしてバン!と勢い良くドアが開いた






「孫市、かすが!Help me!」






勢い良く開いたドアから入ってきたのは、高校生の政宗。先ほど孫市が言っていた、あいつとは四姉妹のうち三番目の政宗である。

政宗は男勝りで口調も男のようなのだが、美人だしスタイルだってモデル並みに綺麗で、性格だってサバサバしているので男女構わずモテている。

最初のうちは姉2人も政宗に悪い虫がつかないか心配していたが、今では政宗のことを愛し、そして守ってくれる恋人が出来たため、姉2人の心配も解消された。…と思ったのだが、今度は悪い虫云々では無く政宗自身に対しての心配事が1つ増えた






「政宗、また決まらないのか?」

「そーなんだよ!何を着ていけばいいのか分かんねー!」






孫市がそう問いだせば、政宗はオロオロと慌てている。

何をこんなに慌てているのかと言うと、今日は政宗にとって待ちに待った愛しき彼とのデートの日。乙女と言えば前日の日から何を着ていくか考え鏡の前でプチファッションショーをいつの間にか行っている。



実は政宗も今その状況である。いくら男勝りだからと言っても、好きな彼の前では可愛くありたいと思う女心は、ちゃんと持ち合わしている。その証拠に政宗はデート前日ではなく、2日3日前から鏡の前でプチファッションショーを行っている。

だが、当日になっても決められず半べそかきながら姉2人に救いの手を求めた事もある。そんな事からデートの日は必ずと言っていいほど、姉2人にコーディネートしてもらっている。
最近では、妹も加わって更に心強くなっていく







「…仕方ない。かすが、お前はメイクを頼む。姫は服を選んでくれ。私は髪をセットしよう」

「分かった」

「任せて下さい!政宗姉様を可愛く変身させちゃいます☆」

「三人共 Thank you!」






孫市はふぅと息を吐いてからかすがと鶴姫にそれぞれ指示を出した。三人共道具を持って来たり、服を何着か持って来たりして政宗のコーディネートを始めた


サラサラな焦げ茶の髪を女の子らしく、カールを描くためアイロンでクルクルと巻いている孫市が後ろから政宗に言った






「…政宗、いい加減自分でなんとかしろ」

「Oh…努力する…」







なんて言っているが、政宗はきっとこれからも改善する気は無いことを孫市たちは知っている。
そして孫市たちもまた、政宗にこうしてコーディネートをしていることを楽しんでいることを政宗も知っている




結局お互いこうして楽しんでいるので、別に改善しなくてもいっか、なんて思ってたりもする










コーディネート


(メイクはこんなモンで平気か?)
(うむ、上等だ)
(政宗姉様はこちらが似合います!)
(…それ、鶴のミニスカじゃねーか)









――――――
女の子達にコーディネートされている政宗様を書きたかっただけなのに、うまく伝わらない…だと…?!しかも、孫市とかすがの口調がうまくかき分け出来なかった(^p^)本当に文才が欲しいぜ !

恋人が誰なのかは皆様の想像におまかせします(^O^)


お粗末様でした








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