(4/5)
 


‥‥眠れない。



しばらく寝返りを打ちながら、頑張っていたが諦めた。

身体に布団を巻き付けて縁側に出る。



(昨日も寝てないし、今日こそ寝たいのにな)



昨日はあの二人の夢を見て、恋しくて眠れなかった。





そして、今日は。






理由なんてわかってる。

だけど、声に出せば崩れてしまいそうで。




(なんで、こんなに弱いんだろ、私)





もっと強くなりたい。


皆の力になると決めたのに、気持ちばかりで追い付かない。





今夜の月の光は柔らかく、輪郭を曖昧にさせている。





(泣いてるみたいな月)







何だか、今日は



泣きたい。





「‥‥‥‥‥‥っふ‥‥‥‥」




どうか誰も、泣いてる私に気付きませんように。








守られたい訳じゃ、ないの。



私は皆を‥‥‥‥。




 


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