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こんな夢書いといてあれだけど、243話の宇佐美の言うことはどこまで本当なのか、
そんなことを考えながら私は書いていました。

というのも、「尾形は本当に勇作さんを殺したのか?」という部分が、
まだ疑問というか、どうにも腑に落ちないんですよね個人的に。
宇佐美の「脳天ぶち抜いたんだ、アイツに決まってる」みたいな物言いなのが引っかかるし、
あれだけ殺人に罪悪感のないと豪語する尾形が殺した勇作さんを幻視するのも奇妙なんですよね。

尾形の人生で唯一無償の愛をくれたのは勇作さんだけなんだよね。
愛をくれたというか、兄という居場所をくれたというか。
「兄」として選んでくれたというか。
何にせよ、尾形は自分を大事にしてくれる人にはある程度尽くす男だと思ってるので
そんな彼が勇作さんを本当に殺したのかのかなあー?と。
ただ、愛情余って憎さの天秤が傾いた可能性も十分にあると思うので
やっぱ尾形ってよく分かんねーなーーーというのが正直なところです。

恐らく、自分を大事にしてくれる人、
自分を選んでくれる人、無償の愛情を注いでくれる人、
彼は無意識下でそういうのを探しているのだと思っているんですよ。
ただ、彼は見向きもされないことに慣れ切ってしまっているので
そのカウンターに、「裏切られても大丈夫」なように、線引きをしているんですよね。
右目ほじくり出されて尚、土方さんの元に戻った尾形が、
「のっぺらぼうは流れ弾に当たって死んだ」ってド級の嘘吐いてるところからも、
その辺は垣間見えていると思うんですよね。

そういう癖がついちゃってるのに、選んでほしがる男。
うーん、ダブスタ。オタクが好きなやつ。
幸せになって欲しいと思ってしまうけど、たぶんロクな死に方はしない。
というか幸せになるには業が重すぎる。今世は潔く死んだ方がいい。
せめて来世でくらい、居場所を貰えたらいいなとこんな話を書きました。

罪悪感〜云々は完全に本誌に影響を受けて書きました。
誰か一人ぐらい、こんな言葉をかけられたら尾形の人生は違ったのかな。
でも、居場所を求めて彷徨う姿こそ尾形なのでモダモダ。
まあ、あの、現パロぐらい、いいじゃないの、ね。

愛とか恋とかだけが自らの求めるものだと思っていた尾形が、
ただあるがままの自分を受け入れてくれる場所を自覚したお話でした。
尾形が知る愛だの恋だのも、育てればそういう場所に育ったはずなんだけど
尾形は最初から100を求めてて、でも手にしたものはみんな10とか20しかなくて、
「欲しかったもんじゃないな」と思って捨てていた、という、分かりにくい裏設定です。
でも、夢主とは愛だの恋だのを挟まずに、100に育っていったんですよね。
育ってからだって、愛や恋も芽生えると思うんですよね。どうでしょうか。

あと、夢主は一応、尾形を友人のカテゴリーに入れてはいました。
ただ異性としてはカウントしているので、一線は超えさせなかった。
ちゃんと異性として見られてると分かれば意識もするんだけど、
意識させるのに4年近くかかってしまった、遠回りな二人のお話でした。

ニッチとかそういうレベルのお話ではないんですけれど、
誰か一人にでも刺さってくれたらいいなと、思います。