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自由の左手〜美咲と小百合の場合〜
by 時雨
2011/04/18 08:46
 年を重ねると不思議と若い頃みたいに素直に感情を出す事が減って大体の不平不満事を受け止められちゃうのよね
でもそれは良い事なのかと考えると40女になってもイマイチ分からないのが本音…

「…美咲の所は旦那とどれくらいのペースでしてんの」

いつものお決まりのホテルの宿泊コースで朝を向かえた私達は裸で朝から唐突なY談を始めていた

「んー月1あるかないかよ。」

先にふってきた小百合とは中学からの友人で今も付き合いがある
小百合は私の返事に広角を上げ目覚めの一服を消せば再び横になれば

「でもさ夫婦生活が月1の奥様が友人と濃厚な行為をしてるなんて何だか悪いわね」

「結婚してもう25年、ない夫婦もいるし私達やってる方よ。それより小百合はどうなのよ」

「残念ながら日照り続きで一人で慰めてるわよ。だからそう言う事も含め美咲に会うと燃えるわよね」

既婚者同士の二人は実の所かつては恋人の関係にあったのだ
でも同性で愛を貫く事に最終的には挫折し私達は当時は望まれない気持ちで別れを決意してしまったのだ
けれども恋人としては関係が終わった二人でも友達としては続けて現在では月1には必ず会う関係に至るのだ
もちろんお互い家族には友達との外泊と言う嘘付きで

「今の言葉なんか引っ掛かるわね。営み事で燃える他に何かあるのは分かるけれど…」

自分もベッドに横になり相手の穏やかなウェーブの髪を優しく撫で答えを促しそれに同調するように相手も私の短い髪の毛先を指で遊び

「私には素直な自分をだしてる優越感に浸れるからかな…
それに美咲、旦那の前であんな乱れたりしないでしょ?」

「…全く途中までは良いこと言ってると思ったのに」

小百合は素直に言った後に必ずと言っていいほど意地悪な言葉で相殺してしまう
でもその癖は今の関係にはちょうどいい掛け合いの言葉なのかもしれない
そして自然と身体を向い合せた状態で抱き締め同じ柔らかさと同じものを密着させれば唇に軽く口づけをし

「それはごめんなさいね。でも美咲、老いて二人とも白髪のおばあちゃんになってもこの関係は続けたいね」

「うん……小百合好きだよ…」

「えっどうしたの急に、私も好きに決まってるでしょ」

会う時には外す結婚指輪の付いていない左手に相手の手を重ねながら時折ふっと込み上げる年に似合わない愛しい感情は自分だけのささやかな秘め事にして今は愛しい貴女との時間に微睡んでいよう

END


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無題
by 時雨
2011/04/27 03:17
まだまだ未熟な投稿小説にも素敵なコメント頂きありがとうございます。管理人様の感想コメントには1行1行愛が溢れていて本当に光栄です。
一通り世の中を知った40オーバー熟女の百合には邪道と思われる異性経験あり、家庭があるけど二人は「恋人」と言う枠にはまらない「特別」な関係で書き上げてみました。
文字数のお話聞けて本当に良かったです。実は最初の更新で書き込みできなくなってしまいかなり文章を削ってしまった痛い思いをしたので次はガッチリと思い思いの文章で執筆したいと思います


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こちらも返信が遅くなり申し訳ありません;
by 管理人
2011/04/23 21:23
同盟へのご参加だけでなく、素晴らしい作品のご投稿ありがとうございます!!既婚者同士の百合バナに盛大に興奮している管理人です!しかも40オーバー・・・!なんという素敵な熟女っぷりでしょうかvおまけに中学からということは・・・(逆算中)・・・萌えスロットルじゃないですか!!!(落ち着け思考が滅茶苦茶だ)
お互いに家庭があるというのも切ないですね(:_;)
長いお付き合いですから、きっとここには書ききれないくらいの切ない葛藤やドラマがあって、ある意味諦観された現在の愛し合い方があるのかなあと、色々想像してしまいました。そして美咲さんの乱れっぷりも想像の対象に・・・(黙っとけエロス)
そんな背景があるので、最後のお二人の台詞には涙腺崩壊いたしました(T_T)ぜ、ぜひともおばあちゃんになってもゆりゆりしてください!私からもお願いします!!(土下座)

色々と考えさせられる素敵なお話本当にありがとうございました♪ぜひまた執筆していただければと・・・!
あ、あと、文字はですね、制限があるように見えて、実はいくらでも打ったら入る(フォームが分割される)ので、本当によかったら、この掲示板を利用していただけたらうれしいです^^


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