● 消えない想い @

「お前俺の事好きだろ?」


驚きのあまり目を大きく見開いた。



   消えない想い 



今、街中の裏道にバルフレアと二人で居る。

薄暗い狭い路地裏でバルフレアは壁にオレを追い込んで、オレの顔のすぐ横に、逃げれない様にバルフレアの手が在る。

睨みつける様にこっちを見ているバルフレアを見ると、オレは気持ちの悪い冷たい汗が流れ、動揺から来る激しい動悸に上手く呼吸が出来なくなって居た。



『お前俺の事好きだろ?』



さっきの問いに対してオレは何も言えなかった。

そこで黙るのは“YES”と言って居るのと同じで………。

未だに黙り続けるオレに対してバルフレアは冷たい視線を向けて、壁に着いて居た右手を退けた。





「………気持ち悪りぃ。」



―――ズキリッ


本当にそんな音が耳元で大きく響いた様な錯覚に陥った。


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