● Coolness? @
「将来、オレってどんな奴になってるんだろう…。」
ヴァンは温かい日差しの入る窓辺で空を仰ぎながら呟いた。
開け放した窓から心地好い風が吹きヴァンの髪がさらりと揺れる。
「今と変わらずガキなんじゃねぇのか。」
ヴァンのぽつりと零した小さな独り言の様な言葉に、普段は取り分け絡む事の少ない男が律儀に嫌味を含めて返事をする。
頭にカチンと来たヴァンは少し顔を歪めてその男―――バルフレアの方を見るが、彼は背を向けたままヴァンを全く気にする様子は無く愛用している銃の手入れに没頭している。
「オレはガキじゃないっ!」
ヴァンがバルフレアに対して怒鳴ると、一瞬チラリと目だけをヴァンに向けると直ぐに手元に視線を戻しバルフレアは言った。
「そういう所がガキなんだよ。」